中国、グアム付近の海底に超音波探知装置 軍事目的と懸念される

中国はグアムの米軍基地近くの海底2カ所に、超音波探知装置を設置したことが、同国政府の公式発表により明らかになった。中国側は地震などを感知するためとしているが、米軍基地と往来する潜水艦を監視できるという懸念が浮上している。

香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)などによると、専門家の見方では、同装置の監視エリアはおよそ半径1000キロに達し、中国と諸外国が領有権を争う南シナ海までに及ぶほか、潜水艦の動きを追跡、音声を盗聴、通信を傍受するなど緻密な監視活動ができる。

設置場所は、グアム島からそれぞれ300キロと500キロ離れた、マリアナ海溝のチャレンジャー海淵(深さ1万920メートル、太平洋最深点)とミクロネシア連邦ヤップ島付近。いずれも戦略的な要衝といわれる場所だ。

同装置は2016年に設置されたとみられるが、中国は今月に入ってはじめて情報を公表した。政府系シンクタンクの中国社会科学院は、地震や台風、鯨類の活動などを観測するための研究用装置と主張しているものの、軍事専門家の間では、エリア内の潜水艦をも監視できるという懸念が上がっている。

近年、中国は、自ら策定した西太平洋上の対米国防ライン、沖縄・台湾・フィリピン・ボルネオ島 にいたる「第1列島線」を超える軍事活動を発化させ、周辺諸国の不安を駆り立てている。共産党機関紙・人民日報は昨年11月、同海域における中国空軍の軍事演習は「常態化・系統化・実戦化になった」と誇示した。

米政府は、これらの動きは西太平洋のグアム島の米軍基地を標的にしているとし、警戒を強めている。

 

 
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