衛星写真がとらえた金正恩の豪華邸宅――増築費用125億円

米国の商業衛星会社、デジタルグローブ(Digital Globe)が公開した衛星写真によると、北朝鮮の金正日総書記は、息子の金正恩に豪華な住まいと執務室を建てているようだ。その費用は約12億香港ドル(日本円で約125億円)に上ると報道された。

香港の“太陽報”の報道によると、金正恩が先月、後継者として確認されてから、北朝鮮の首都、平壌市中心部の“15号屋敷”の基礎工事と改築が始まった。

 

“15号屋敷”は、金正恩の母親、故高英姫の生前の住まい。情報によると、北朝鮮の後継者となった金正恩氏の身分にふさわしいように、豪華邸宅に改築するという。“15号屋敷”は金正日氏の大邸宅“16号屋敷”とつながり、どちらも執務室につながるトンネルがあると思われる。

 

韓国からの情報によると、金家は江源道松濤園に別荘群を所有しており、現在、豪華ビルを建設中だ。別荘群には元々、クルーズ用の港と金家専用の駅があったが、ビル構造の増築から推測すると、新たなビルには、3階建ての水族館ができる予定。海底100メートルの生態系を楽しめるという。

 

情報当局によると、金家は北朝鮮の郊外に少なくとも別荘33軒を有し、そのうち28軒は金家専用の駅と連結しているという。

 

豪華なのは住まいだけではない。金家の食事も大変なこだわりようだ。韓国の“中央日報”によると、金正日の一番の好物はチョウザメの卵を使った高級料理で、キャビアは何よりも目がないという。自らの食欲を満たすために、全国に向けてチョウザメを養殖する命令すら出した。先月、息子の金正恩と共に、養殖場を視察した際、“広くチョウザメを養殖するように”と指示を出したという。北朝鮮人は“美味しくて栄養価の高い魚をもっと食べるべきだから”が理由である。

 

世界食糧計画が去年11月に発表した報告書によると、68%の北朝鮮人が食糧配給を受けても、まだ十分ではないという。4分の1の妊婦あるいは授乳中の女性が栄養不良である。

 

(2011年1月2日記事再掲載)
 
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