北の非核化へ連携確認、日中韓が2年半ぶり首脳会談

[東京 9日 ロイター] – 日中韓3カ国は9日午前、都内で2年半ぶりに首脳会談を開く。先の南北会談の結果を踏まえ、朝鮮半島の非核化に向けた方策を議論する。米国の保護主義色が強まる中、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)など自由貿易協定の早期妥結も確認する。

会談には安倍晋三首相、中国の李克強首相、韓国の文在寅大統領が出席する。2年半ぶりとなる今回の日中韓首脳会談は、4月下旬の南北首脳会談の直後かつ、米朝首脳会談を控える時期に当たった。日本は「北朝鮮の大量破壊兵器および弾道ミサイルの完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄、拉致問題の早期解決へ、連携を深めることを改めて確認したい」(菅義偉官房長官)とのスタンスで会談に臨む。

中国首相の来日は8年ぶり、韓国大統領の来日は7年ぶり。安倍首相は両首脳とそれぞれ個別会談も開く。中国とは関係改善の流れを確認し、安倍首相の訪中、習近平国家主席の来日につなげる。さらに戦闘機や艦艇の偶発的な衝突を防ぐ防衛当局間の連絡体制の確立、2国間通貨スワップ協定の締結で合意する見通し。

韓国とは日本人拉致を含めた北朝鮮問題が主な議題になる。旧日本軍の従軍慰安婦問題を巡る2015年の日韓合意の履行など、2カ国間の問題も議論する。

(久保信博 編集:田巻一彦)

 
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