【動画ニュース】香港警察 デモ隊の44人を暴動罪で起訴 民主派市民が警察署を取り囲み抗議

香港警察当局は7月28日、大規模デモに参加した市民49人を拘束し、うち44人を暴動罪で起訴しました。30日夜から、民主派の市民がデモ隊の一部が拘束されている警察署前に集まり、釈放を求めました。

30日夜、1000人を超える市民がデモ隊の一部が拘束されている葵涌(クワイチョン)警察署の前に集まり、「暴政があるだけで、暴動などない」「釈放せよ」などとシュプレヒコールをあげました。参加人数が多く、車道を占拠したところ、再度全身武装した警官隊が出動しました。にらみ合いが続き、怒りが爆発した市民らが警官隊に傘などを投げつけました。別の市民らが警察車両を取り囲むと、警官隊は警棒や催涙スプレーで鎮圧を図りました。

また、市民らに取り囲まれた警察官が、銃口を市民に向けて叫んでいる様子が捉えられ、ネット上で広く拡散されています。

7月29日、中国国務院の香港マカオ事務弁公室は異例の記者会見を開き、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官および香港警察への支持を改めて表明しました。その後、デモに参加した市民に対する取り締まりがさらに強化されました。香港の時事評論家は、香港情勢を激化させようとする勢力の存在も排除できないと指摘しています。

香港時事評論家 傑斯氏
「中聯弁(中央政府の出先機関)背後にある派閥は、現在のトップ(習近平)に警告している。『香港という金の卵を管理したければ、我々を見捨てるな。あなたの代わりに治めてあげる』と。だから短期内の懸念は必ずあり、香港人の抗争と安全はますます危険に晒されるだろう。長期的には中聯弁の統治に対し、もっと多くの香港人が覚醒すべきだ」

31日、暴動罪で起訴された数十人が現地の裁判所に出廷しました。起訴状によると、被告44人の職業は学生、看護師、教師、パイロット、調理師、建設労働者、無職の人など多岐にわたり、年齢は最年少が16歳で、最年長が41歳。男性が32人、女性が17人です。

 
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