中国のスーパー金持ち【チャイナ・アンセンサード】

チャイナ・アンセンサードへようこそ!キャスターのクリス・チャペルです。

「みんなが平等な社会」という共産主義の理想郷と言えば…現代の中国。

毛沢東の死後 明らかになったのは、お金持ちを殺してその財産を奪うのは、長く続けられる政策ではなかったってこと。いずれそのお金も底をついてしまうからね。

それで後任の鄧小平は新しい理論を唱えました。「一部の者を先に豊かにしよう」=「先富論」。これは冗談ではなく 本当にこう言ったのです。

あれから数十年。中国は 驚くほどの経済成長を遂げました。

こちらは1988年の上海の様子です。

そしてこれが2014年の上海。

それでは先にお金持ちになったのは誰だったのでしょう?

もちろん無産階級だね。革命の主力たる無産階級の人々…

冗談ですよ。それは共産党当局の幹部たちでした。

高官らは質素な暮らしを演じる必要がなくなったので、国営企業の利益の分け前をたっぷり懐に入れたり、農民を土地から追い出し 土地の権利を売ったり、リベートを貰ったりとやりたい放題。

役人の昔からの金儲けの手法ですよね。

間もなく、他の人々もリッチになりました。

何百万もの一般人が小規模な事業を始め、ほんの一部の人は 自力で成功を収めました。・・・あらゆる方法を使って。

アリババの創設者のジャック・マー(馬雲)を例にとると、1988年に大学卒業後、最初の仕事は「英語の先生」…月収1300円で。それの後、いくつかの小規模事業を始めたけど、ことごとく失敗。

最終的に、電子商取引会社アリババを起業。これは失敗せず、今や資産価値は 約4.5兆円に。

ジャック・マーだけではありません。

最新の中国長者番付「胡潤百富榜」によると、中国には 777人もの億万長者がいるとのこと。

そのうち104人はどういう訳か、共産党の高官です。

単なる偶然に違いありません。

それに対し、アメリカの億万長者は たったの571人。そしてその多くが 政府関係者ではありません。まあ、例外もあるけどね。

中国でトランプ氏と対等の立場の人もたいへん裕福です。

習近平氏自身は、それほど派手な生活はしていないようですが、身内親族を合わせた総資産は少なく見積もっても272億円・・・

 

 
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