【動画ニュース】習近平の「顔」に墨をかけた女性 1年後別人になって釈放

2018年7月4日、上海で習近平主席の宣伝ポスターに墨をかけて話題になった董瑤瓊さんが、その後当局によって精神病院に入れられましたが、1年以上経って釈放されました。しかし、様子がすっかり変わり、別人のようになってしまいました。

中国の人権情報を伝えるウェブサイト「維権網」が1月2日、習近平の宣伝写真に墨をかけた董瑤瓊(とう・ようけい)さんが昨年11月19日に釈放されたと伝えました。

しかし、父親に会っても言葉を発することもなく、精神状態が不安定でぼっとしていて、すっかり様子が変わっていました。父親の董建彪さんは娘が精神病院で精神薬物を投与されたのではないかと疑っています。病院で何があったのかと聞いても「うんうん」としか答えないとのことです。

湖南省の人権活動家、郭さんによると、董瑤瓊さんは湖南省株洲市(しゅしゅうし)第三病院に1年以上監禁され、釈放後は湖南省の実家で母親と暮らしています。

湖南省の人権活動家 郭さん
「彼女の状態はあまりよくない。反応が鈍く、以前より太っており、恐怖症を見せている。以前とはまるで別人だ」

湖南省の人権活動家 何さん
「株洲市第三病院で薬を強制的に投与され、これほど長く監禁され、すっかり変わってしまった」

湖南省の人権活動家、歐彪峰(おう・ひょうほう)がツイッターに董さんの様子を投稿しましたが、董さんはうつむいて黙々とスマホを操作しているだけで、歯切れの良い言葉を発していた以前の姿はもうどこにもありません。

董瑤瓊さんは2018年7月4日、上海で習近平主席の宣伝ポスターの顔の部分に墨をかけ、「暴政に反対!共産党からエレクトロニック・ハラスメントを受けているが国際組織の介入を求める」などと訴ました。その様子をネットで配信したところ、数時間後には行方がわからなくなりました。のちに、上海警察に連行され、地元の精神病院に入れらたことがわかりました。

同年8月1日には、董さんの父親が弁護士二人の同伴の下、精神病院を訪れ、娘の状況を探ろうとしました。しかし父親も警察に連行され、実家に軟禁され、昨年10月7日にようやく軟禁が解除されました。

 
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