浙江省でも封城 感染拡大の温州市で市民と警察が衝突

新型コロナウイルスによる肺炎は中国全土に広がり、湖北省に続き浙江省でも都市封鎖が行われています。2月2日、中国共産党当局は温州市を封鎖し、生活必需品の買い出しのための外出は、2日に1度、各世帯1人に限り許可すると発表しました。封鎖措置の発表後、市民と警察との間で衝突が発生しました。

2日午後、新型コロナウイルスの感染者に対する措置が適切ではないうえ、他の市民への感染拡大を恐れた市民たちが街頭に繰り出し抗議を行い、警察との間で衝突が発生しました。別の動画では大勢の武装警察が温州に入り、現場の市民が温州の方言で警察に罵声を浴びせています。

温州市当局は、武漢市が封鎖された1月23日から27日までの5日間で、1万8800人が湖北省から温州に入ったと発表しました。

温州市民 文さん
「(湖北省から帰省した人の)一部はまだ探し出せていない。もし彼らが故意に身を隠したとして、見つけ出された場合、間違いなく強制的に隔離されるだろう。もし抵抗すれば、ニュースでも言っていたが刑事拘留される。一部の隔離を拒んでいる人は、自分は感染していないと考えていて、隔離されたら本当に感染してしまうのではないかと恐れています」

中国メディアの報道によると、温州市の人口は900万人で、うち18万人が湖北省武漢市で暮らしています。感染の深刻な地区から温州に戻ったのは4万8800人で、温州市では2月2日までに20237人が隔離されているとのことです。

市民によると、一部の隔離施設は住宅地から近すぎるため、今回抗議が起こったといいます。

現場の市民
「洞頭区三盤島にウイルス感染者を車でいっぱい運んできた」
「何を遮っているのか」
「感染者の進入を阻止するためだ」

温州市民 文さん
「主に武漢から戻った人たちだ。今心配しているのは、もし武漢人と接触していて、武漢から戻った人を隔離している場所が数か所あるが、どれも住宅地から近い所にあるため、抗議している。このウイルスは確かに恐ろしいから」

温州市民 胡さん
「(感染)人数が非常に多いと聞いている。(感染者との)接触があった人は全員隔離されるだろうから、みな怯えている。マスクはほとんど買えない。みな家の中から出ていない」

台湾の中央感染症指揮センターは4日、2月5日から浙江省に住む中国人の入境禁止措置を実施すると発表しました。さらに過去14日以内に浙江省を訪れた台湾人には、帰国後14日間の自宅待機が義務付けられています。

 
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