「操業再開したくとも受注がない」中国製造業が苦境に

中共当局は企業の操業再開を大々的に推進していますが、中共ウイルスの世界的蔓延に伴い、多くの欧米企業が発注を取り消しています。中国の企業はいま、生産再開しても受注がない苦境に陥っています。

中国のネットユーザー「夜半鐘声」さんが3月21日、「欧米でウイルスが蔓延したことで、外国からの発注が大量にキャンセルされたり保留されたりしている。オーダーが消えたら生産した製品はどうすればいいのか。企業は生産量を減らして対応するしかなく、人員削減も必須だ。企業の大規模倒産が発生し、大量の労働者が失業する可能性がある」とインターネットに投稿しました。

これに対し別のネットユーザーは「友人の働く工場では機械200台のうち50台しか稼働していない。したくても稼働できないのだ。今年生き延びられたら勝利を意味する。生きていることが一番大事だ」と返信しています。

中国メディアの財新網も、欧米からの発注が激減し、中国各地の貿易会社は従業員の確保に苦心していたのに、わずか二週間の間に「再開しても仕事がない」状況に様変わりしたと指摘しています。

深センの貿易会社の李さんは、中国企業は今、感染が深刻化していない国に依存するしかないと語っています。

深圳で貿易会社を営む 李さん
「全体的な状況は間違いなく以前のようではない。今諸外国では感染が深刻化しており、彼らが発注をキャンセルするのは当たり前だ。これは避けられない。我々が必要としているのは、我々に発注してくれた分をしっかりやるということだけだ。現在国内はロシアや一部の東南アジアから受注している。それらの地域の感染状況はまだましな方だ」

中国で幼稚園制服メーカーを営む陳さんも、「2月末に多くの企業が操業開始し、当社も3月2日に再開を試みたが、幼稚園が休園になったためオーダーがなくなった。当社は制服の発注者に対するマスクのサービスを始めようとしたが、幼稚園からの発注がないので操業停止するしかなかった」と投稿しています。

中国で幼稚園制服メーカーを営む陳さん
「(発注が少ないのは)本当だ。まだ(再操業は)していない。当社では出社する従業員も少なく、オーダーが入らなければ会社を維持していくのが難しいため、従業員は副業する必要がある。(感染の影響は)間違いなく大きい。全世界が影響を受けており、我々のようなところが受けている影響は大きい」

あるネットユーザーは、「世界に災いをもたらし、全人類に災いをもたらし、最後はやはり自身の人民に災いをもたらす。感染制御から失業へ、そしてまた空腹に。一連のドミノ倒しだ。そして民族主義者が『共産党はすばらしい』とまだ賛美の歌を歌っている。民族主義者は狂っている」と吐露しています。

 
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