勝利は果たして誰の手に? 2020大統領選終盤 10方面から分析 【なるほどTHE NEWS】

米大統領選は終盤に差しかかり、人々は選挙結果を見守る中、世論調査はバイデン氏が一歩リードしていることを示しています。

10月20日の世論調査ではフロリダ州、ミネソタ州、ノースカロライナ州などで、バイデン氏はトランプ氏を1%リードしている一方トランプ氏は、共和党を支持するケンタッキー州で17%、ジョージア州で1%差でバイデン氏をリードしています。そして、ニューヨークタイムズやIBDでの両候補者の当選予想調査結果は、トランプ氏はバイデン氏よりそれぞれ9%と2%の遅れを取っていることを示しました。バイデン一家のスキャンダルが続出しているにもかかわらず、世論調査では、バイデン氏の支持率は相変わらずトランプ氏を上回っています。

しかし、このような世論調査結果は必ずしも選挙結果と一致するわけではありません。2016年の総選挙では、ヒラリー氏は14%の大差でトランプ氏をリードしていましたが、結果は敗北となりました。

カリフォルニア州の前共和党委員長トム・デル・ベッカロ氏は他のデータを用いて分析し、トランプ氏の勝算が高いことを示唆しました。この世論調査以外の面々からトランプ氏が制覇できる可能性をまとめて説明しましょう。

第1に、「激戦州」であるペンシルベニア州の有権者登録状況を把握する必要があります。2016年の大統領選では、トランプ氏が同州の選挙人の20票を獲得したことが勝利の鍵のひとつです。当時同州の有権者登録数は民主党が共和党より90万人を上回っていましたが、昨年までにその数は60万人に減少しました。単純に考えて今年は2016年よりも高い勝率が見込まれます。

アメリカの選挙制度に関係する二つのことを簡単に説明しましょう。一つ目は「激戦州」です。アメリカには50の州があり、殆どの州で伝統的に支持する政党は決まっています。例えばインディアナ州などの中西部では、共和党を支持し、「赤い州」と呼ばれ、カリフォルニア州やニューヨーク州などの西海岸や東部では民主党を支持し、「青い州」と呼ばれています。そして「激戦州」とは、開票するまで両党のどちらを支持するのかがわからない州で、「揺れる州」とも呼ばれます。

しかし長い年月をかけて変化することもあり、例えば、カリフォルニア州はかつて共和党を支持する「赤い州」でしたが、1988年以降、人口構造が変化したため民主党を支持する「青い州」に変わりました。以上のことから、「激戦州」を獲得することは候補者にとっての「大きな鍵」となります。

二つ目に、「選挙人制度」という概念です。アメリカ大統領選挙では「選挙人制度」を採用しています。各州の人口に応じて「選挙人」が割り当てられており、州内で得票数の多かった候補者がその州のすべての「選挙人」を獲得します。アメリカでは10年ごとに人口調査を行っています。現在、カリフォルニア州の選挙人票が最も多く55票で、次いでテキサス州の38票、ニューヨーク州とフロリダ州の各29票です。最も少ない州は3票のアラスカ州やデラウェア州などです。50の州で、選挙人の総数は538人。つまり、候補が勝つには270人の選挙人の票が必要です。

なぜ「選挙人」があるのでしょうか。つまり、アメリカは広く、人口が集中している場所と分散している場所があるため、国民が直接選挙を行うと、人口の多い西海岸と東海岸の投票だけで大統領が決定されてしまうことになります。全ての州が公平かつ平等に発言権を持つために「選挙人」制度が設立されました。したがって、選挙人票がかなめとなります。そして、選挙終了後、各州の選挙人たちはワシントンDCにて会議を行い、そこで改めて投票し、大統領を選出します。通常、選挙人はそれぞれの州で勝利した候補者に投票します。

第2に、もう一つの「激戦州」であるフロリダ州では、ここ十数年、民主党の有権者登録数は減少しており、2008年では、共和党の有権者登録数より70万人を上回っていましたが、2016年では32万人、そして今、13万人に減少し、共和党との差を大幅に縮めています。ですから、この「激戦州」を攻め落とす確率がより高いと思われます。

第3に、NBC/Maristの世論調査結果によると、全米のラテン系アメリカ人のバイデン氏への支持率46%に対して、トランプ氏への支持率は50%に達しています。特に1回目の大統領候補討論会後の、アメリカ・ラテン系テレビ局Telemundoの世論調査では、バイデン氏への支持率の34%に対して、トランプ氏は66%です。共和党の歴代大統領の中ではトランプ氏が最も多くのラテン系アメリカ人の支持を得ています。

第4に、アメリカの世論調査会社ラスムセン・レポートの9月の調査によると、アフリカ系アメリカ人のトランプ氏への支持率は、2016年の8%に比べて、5倍以上の45%に達しました。彼らの間でトランプ氏の人気が急上昇したことから、ミシガン州のようなアフリカ系アメリカ人の多い州でトランプ氏が勝つ可能性が高いことを意味します。

第5に、歴史から見ても、増税を主張する候補者より、減税を主張する候補者の方が勝つ確率が高いことです。バイデン陣営はトランプ氏の減税を覆し、富裕層や大企業に増税する考えに対し、トランプ氏は、バイデン氏はアメリカ国内の全ての人に増税するのだと指摘しました。かつて、レーガン元米大統領が再選された理由も減税政策を行ったことです。

第6に、アメリカの調査機関ピュー・リサーチ・センターの世論調査によると、トランプ氏を強く支持する有権者が66%に対して、バイデン氏の有権者は46%でした。この数字から、トランプ氏は有権者の中で人望がより高いことがわかります。

第7に、ピュー・リサーチ・センターの調査による全国の早期投票の結果は、55%がバイデン氏に投票したと答えているのに対し、40%がトランプ氏に投票しました。この調査の対象が仮に「青い州」であれば、この結果は驚くにはあたりません。やはり「激戦州」を対象にしなければならず、ミシガン州やオハイオ州などの「激戦州」での早期投票では、両候補者ともに同レベルの人気です。

第8に、アメリカの世論調査コンサルティング会社のギャラップ社が行った調査によると、56%の人が4年前より生活環境が良くなったと感じています。4年前はちょうどバイデン氏が副大統領の最後の任期でした。

第9に、ギャラップ社は今年9月、ある調査を行った際、有権者に対して、「現時点で共和党と民主党のどちらを支持するか」の質問に対し、共和党と回答したのは28%、民主党と回答したのは27%で、無所属の無党派層と回答したのは42%でした。共和党寄りの有権者が全国的に増えたことを示しています。しかし、2016年の同じ質問では、民主党は共和党より5%も上回っていました。

第10に、ギャラップ社の最近の世論調査では、56%の有権者がトランプ氏が勝利するとの予測に対し、バイデン氏の勝利を予測したのはわずか40%でした。

以上は、トランプ氏に再選のチャンスがあることを示す10のデータから推測したものです。

 
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