中国系高齢女性が襲われた事件 弁護士「人種差別が原因ではない」

先月、カルフォルニア州サンフランシスコの路上で男が高齢女性に殴り掛かった事件が発生していました。高齢女性は反撃をして、両者とも傷を負いました。この話には続きがあることがわかりました。報道をご覧ください。

3月17日、39歳のスティーブン・ジェンキンスはカルフォルニア州サンフランシスコの路上でアジア系の高齢女性シャオ・ジェン・シェー(Xiao Zhen Xie)さんを殴り、怪我を負わせました。

この事件はヘイトクライムとして、メディアによって大々的に報じられました。米国のクラウドファンディングプラットフォームGoFundMe(ゴーファンドミー)のページには、怪我の治療費としてシェーさんに100万ドル以上の寄付金が集まりました。

ジェンキンスの弁護人であるエリック・マクバーニー氏は、暴力や人種的憎悪に関する人々の懸念を理解していると述べています。マクバーニー氏自身台湾から移住してきました。しかし、マクバーニー氏は「この状況は、表面上よりもずっと複雑だ」と言います。

4月8日に公開された監視カメラ映像では、事件当日ジェンキンスが4人の男に襲われている様子が映っています。

日中に、ジェンキンスは3分以上にも及んでおよそ45回も殴打を受けましたが、襲われている間誰も助けに行きませんでした。

弁護士のマクバーニー氏は、ジェンキンスが頭に傷を負い、精神が混乱した状態の中、アジア系の高齢男性ゴック・ファムさん(Ngoc Pham)とシャオ・ジェン・シェーさんを襲ったと考えています。高齢女性を一発殴った後、近くにいる警備員にタックルされました。

マクバーニー氏は、「この状況は、さまざまな面で悲劇的だ。事件当日の朝、暴行を受けた3人の被害者がいた。シェーさん、ファムさん、そしてジェンキンスさんもだ」と述べています。

マクバーニー氏によると、ジェンキンスはホームレス生活を送っており、身体的暴行の前科はなかったといいます。

 
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