ドイツ在住のウイグル人ら 北京五輪に抗議

北京冬季五輪開幕まで4か月を切りましたが、人権侵害を続ける中国の五輪開催に反対する声が高まっています。ドイツでは抗議活動が行われました。

ミュンヘン在住のウイグル人とチベット人の活動家およそ50人が10月4日、2022年北京冬季五輪のスポンサーになっているドイツ企業に抗議を行いました。欧州東トルキスタン連合のアスガー・カン代表は「人権を蹂躙し、ジェノサイドを行う国に五輪開催の資格はない」と述べています。

欧州東トルキスタン連合代表 アスガー・カン氏
「アリアンツやシーメンスなどのグローバル大手企業は、スポンサーとして中国を支援するべきではない。そのような支援は西側民主主義が、あるいは西側民主主義国家の企業が中共政権の行為を支持することを意味する」

中共政権は、新疆ウイグル自治区で推定100万人のウイグル人を恣意的に拘束しています。ウイグル人は、同自治区のイスラム系少数民族です。

欧州東トルキスタン連合代表 アスガー・カン氏
「人々は片っ端から逮捕され、女性は強制的に不妊手術を受けさせられ、子供たちは親から引き離されている」

強制収容所の生存者が、最近CNNのインタビューを受けました。中共政権は彼を分離主義者だと非難し、彼が開いたウイグル語の幼稚園から彼を連れ去りました。

新疆出身のウイグル人言語学者 アブドワリ・アユップさん
「彼らは私の頭に黒いフードをかぶせ、尋問室に連れ込んだ。鉄の檻の中には虎の椅子(刑具)がある。手首を拘束され、足枷をはめられた」

ウイグル人言語学者のアブドワリ・アユップさんは、初日の夜、収容所の看守たちが他の収監者に彼をレイプするよう命じたと述べました。そしてウイグル人強制収容所での勤務に派遣された中国の元警察官が、亡命先の欧州で、CNNの取材を受けました。

CNN海外特派員 ヴァン・ワトソン氏
「尋問はどのように行われましたか?」

元中国の刑事 ジャン氏
「彼らを殴ったり、蹴ったり、あざができて腫れあがるまで殴ります。ラジエーターに頭を打ちつける。警官は容疑者の顔を踏みつけて自白を迫るのだ」

元刑事が明かしたところによると、拘留者の中には14歳の子供もおり、女性も含めて全員が殴られていたといいます。ジャン氏は上司の命令でウイグル人数百人の逮捕に関与しており、ノルマを達成できなければ、それ相応の罰を受けることになるといいます。

CNN海外特派員 ヴァン・ワトソン氏
「新疆で逮捕した人のうち、実際に暴力的な過激派だったと思う人は何人いましたか?」

元中国の刑事 ジャン氏
「一人もいない」

CNN海外特派員 ヴァン・ワトソン氏
「一人も?!」

元中国の刑事 ジャン氏
「新疆は戦争地帯ではない。その人たちは私たちと同じ市民であり、外国の敵ではない」

この元刑事は、警察官が電気警棒を使って収監者にショック与えていたことも認めました。しかし、中共政権は新疆ウイグル自治区で人権侵害が行われていることを否定しています。

〈字幕版〉

 
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