中共 リトアニア製品を輸入規制

最近、中共当局がリトアニアの製品を輸入規制していると報じられています。これは、リトアニアの大統領が北京冬季五輪の式典に政府関係者を派遣しない、外交的ボイコットの意向を表明したことへの対抗措置だと考えられています。

台湾を巡り中国とリトアニアの関係が冷え込む中、12月3日、リトアニア当局は中共により同国からの輸出が妨げられていることを明らかにしました。

リトアニア産業連盟(LPK)は、中共当局によりリトアニアが通関制度から除外されていると訴えており、このため、同国の製品が中国で税関を通過することができなくなっています。

これを受け、リトアニア外務省は、欧州委員会に対し「自国の利益を守るため、介入を要請する」と表明しています。

欧州委員会の報道官は3日、状況の解明に努めていると述べました。同委員会はまた、「リトアニア製品が中国で税関を通関できず、輸入申請が却下されているとの情報を得ている」と表明しています。

今回の輸入規制は非公式に実施され、リトアニア外務省及び経済革新省は、いずれも中共政府から通告を受け取っていないとしています。

中共による輸入規制は、両国間の対立における最新の動きであり、背景にはリトアニアのギタナス・ナウセダ大統領が3日に北京五輪への外交的ボイコットの意向を表明したことが挙げられます。

大統領の代理人は、リトアニア国営放送「LRT」に対し、「大統領は北京五輪に参加するつもりはない」と明かしました。また、ガブリエリウス・ランズベルギス外相も同様の姿勢を示しています。

リトアニアが「台湾」の名を冠した出先機関の開設を承認して以降、両国の関係は悪化の一途をたどっており、中共は対抗措置として、11月下旬にリトアニアとの外交関係を大使級から臨時代理大使級に格下げしています。

29日には、バルト三国の議員団が台湾を訪問し、蔡英文総統と会談しました。リトアニアの親台議連を率いるマタス・マルデイキス議員は、「中国(共)の脅威はますます目に見える形で現れている」と述べました。

リトアニア国会議員 マタス・マルデイキス氏
「ますます多くの欧州の国が、中国との関係を見直し始めている。彼らは中国で起きていることを見て、ますます脅威を感じている。彼らにとっての脅威だ」

また、他の議員は、リトアニアと台湾は高まる脅威に直面する中で「良い慣習」を共有すべきだと述べました。

 
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