新華社主任の投稿「北京五輪より人身売買に注目」が即座に削除

中国江蘇省徐州市で発生した「8人の子供の母親事件」は今もインターネットで注目されています。新華社の対外部主任は先日、この件をウェイボーに投稿しましたが、投稿はすぐにブロックされてしまいました。

中共当局が北京冬季五輪を大々的に盛り上げているなか、江蘇省徐州市の「8人の子供の母親」が粗末な小屋の中で鎖につながれていた事件はインターネットで瞬く間に広まり、世論から非難の声が上がりました。中共官製メディア「新華社」の対外部主任の韓松氏は6日、ウェイボーに「私は冬季五輪よりも、女性人身売買問題の方に注目している」と投稿しましたが、この投稿はすぐに削除されました。

新唐人テレビ記者(2022.2.5)
「世論が中共の検閲部門から注目されたのだろう。中国で影響力のある複数の人たちが、この件に関する彼らの投稿が削除されたと話している」

徐州の「8人の子供の母親」は、中共統治下で発生している女性の人身売買の縮図と考えられています。『中国行方不明者白書2020』によると、2020年の行方不明者は延べ100万人に達していますが、具体的な年齢層は以前から明らかになっていません。

書籍『古い罪―全国女性の人身売買記録』には、1986年から1989年の間に人身売買人によって全国各地から誘拐されて徐州の6つの県に売られた女性の数は合計4万8100人と記されています。

新唐人テレビ記者(2022.2.5)
「中国のあるトップレベルの法学部の教授は、中国の刑法は人身売買に関し、国際的な基準からかなり遅れていると指摘している」

中国の刑法学教授で弁護士の羅翔(ら・しょう)氏は以前に、「中共の法律に照らすと女性人身売買の犯人には最高でも3年の実刑判決しか下されないが、オウム2羽の密売は懲役5年以上と定められている。一人の女性はオウム2羽以下なのだ。あまりにも不公平だ」と指摘しています。

ドイツ在住の時事評論家、長平(ちょうへい)氏は、「もっと残酷な現実は、ほとんどの人身売買人は責任を追及されることがなく、罰せられるのはしばしば、人身売買を告発した方だという点だ」と語っています。

 
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