中国に軍事技術輸出 米軍事企業元CEO逮捕

米連邦政府機関は、中共に技術を移転した疑いで、カリフォルニア州の軍事請負業者を逮捕・起訴しました。米司法省は、米国の機密技術を複数の外国に輸出したことは、連邦輸出法違反であると発表しました。

米連邦政府機関は、タングステン・ヘビーパウダー・アンド・パーツ(THPP)の元オーナー兼最高経営責任者(CEO)である77歳のジョー・セリー被告を逮捕しました。米連邦政府機関はセリー被告が「故意に」軍事情報を転送したと主張しています。米国の承認なしに中国とインドにデータや図面などを輸出したとしています。

サンディエゴに拠点を置くこの会社は、希少金属であるタングステンで作られた破片や、兵器級の部品を軍に供給しています。

セリー被告は、イスラエルと南アフリカの二重国籍を持つ70歳の弟、ドロール・セリーと共謀していました。弟は現在も逃走中で、イスラエルに住んでいると思われます。

米国連邦検事によると、起訴状には、この兄弟が、機密情報が米国に危害を及ぼす者の手に渡らないようにするための重要な規制を無視したと記されています。

兄弟は、THPPのシステムから機密文書に密かにアクセスするために、会社以外の電子メールを作成したとされています。彼らは弟のドロール氏がインドと中国に滞在していた時に、電子メールを使って機密技術図面を輸出しました。

検察によると、THPPは2016年から2019年にかけて、複数の航空宇宙・防衛企業と契約を結び、高度即応兵器の建造に関わるプロジェクトに取り組んでいたといいます。

防衛品目に指定されているデータ、商品、サービスを許可なく米国外に移転することは違法とされています。有罪判決を受けた場合、違反者には最高で20年の禁固刑と100万ドルの罰金が科されます。

THPPは、捜査に協力することに同意しています。

 

〈字幕版〉

 

 
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