東方航空墜落の陰に深刻な腐敗が? 事故原因はいまだ不明

広西チワン族自治区梧州市で発生した中国・東方航空墜落事故の発生原因はいまだ明らかになっていません。専門家は、もし外部から何らかの衝撃を受けたのでなければ、人為的問題あるいは航空機の問題が生じたのではないかと指摘しています。いずれにしても当局はこの事故の責任を負うべき立場にありますが、専門家は東方航空内部の腐敗と同社の背後にいる勢力を調べる価値はあると考えています。

東方航空MU5735便は、高度8869メートルからほぼ垂直に急速落下するという、非常にまれな事故を起こしました。各関係者が事故原因の究明を試みる中、中国国内のインターネットに投稿されたさまざまな意見やコメントが当局からブロックされています。

これより前にある専門家は、こうした状況が発生した理由として、一、操縦者が自殺するつもりだった、二、ミサイルなど外部からの衝撃を受けた、三、機体の設計やメンテナンスに問題があった、の三つの原因を挙げていました。

大紀元時報の評論家、岳山さんは、もし人為的な問題が原因だったとしたら、航空業界の腐敗と関係している可能性が高いと分析しています。

中共メディアは、今回の事故は中南海を震撼させ、21日の事故当日、習近平総書記は知らせを聞くと直ちに事故原因の徹底究明を命じたと報じています。今回のように中央政府が迅速な反応を示すのは極めて珍しいことです。岳山さんは、この事故は第20回全国代表大会という敏感な局面と関係があり、東方航空が起こした今回の大事故は、指導者層と切っても切れない関係にあるはずだと指摘しています。

東方航空は深刻な腐敗が進んでいると10年以上も前から指摘されており、実際に2006年から2013年の7年間で、同社の経営陣の中から12人が失脚しています。これについて、同社のバックにいる勢力は江沢民派に関連しているとの分析もあります。

江沢民の長男、江綿恆(こう・めんこう)が握っている上海聯和投資有限公司は東方航空の株主の一つです。また、東方航空の主なハブ空港には上海の二大空港も含まれており、江綿恆のさまざまな肩書の中の一つが、上海空港集団公司をはじめとする企業の取締役会の役員です。

上海を拠点とする江沢民ファミリーは、中国一の腐敗ファミリーと認識されており、同様に腐敗が進んだ東方航空の背後にも、江綿恆の名前が見え隠れしています。岳山さんは、今後自己責任が追及される中で、この点に注目すべきだと考えています。

 
関連記事