「富裕層が多い都市」ランキングトップ3を中国が独占 中国メディア

億万長者が多い国・地域はどこでしょうか。世界長者番付「2022年胡潤(フルン)世界富豪ランキング」によると、中国が7年連続で最も富豪が多い国となりました。

ランキングの背景の透かしと文字が奇妙に見えていますが、「2022年胡潤世界富豪ランキング」の公式グラフィックは、中国の米酒(みーちゅう)ブランドの宣伝広告に使用されています。

ランキングによると、億万長者が多い都市トップ3は、中国が独占しました。

4位にはニューヨークがランクインしました。

首位に立ったのは北京市で144人、2位は上海市で121人、3位は深セン市で113人。ニューヨークは110人、ロンドンは101人で5位にランクインしています。

ランキングでは、中国の一人当たりのGDPは2020年に1万ドルを超えたものの、米国の6分の1にあたり、中国への富の集中が指摘されている中で、中国の富の偏在を浮き彫りにしました。

中国民間調査機関・胡潤研究院、主任研究員のルパート・フーゲワーフ氏は、「世界の他の国々への警鐘と言えるかもしれない」とし、億万長者の数が多かった深センについて「メガトレンド」となっていることを示していると指摘しています。

深センは世界有数の製造拠点であり、1980年経済特区に指定されて以降、「世界の工場」として中国製造業を牽引してきました。

また、深センには通信機器大手・華為(ファーウェイ)やIT大手・騰訊控股(テンセント)など、中国の大企業の本社が置かれています。両社は、中国共産党の影響力に対する国家安全保障上の懸念から、米商務省の輸出規制リスト(エンティティリスト)に掲載されています。

「2022年胡潤世界富豪ランキング」は先月中旬に発表されました。

ランキングで中国が上位を独占していたものの、最も富裕な個人トップ10には中国人の名前はありませんでした。

個人としては、米国在住者が上位を占め、1位は米電気自動車大手テスラCEOイーロン・マスク氏となりました。

 
関連記事