上海の都市封鎖は解除された? 市民らの声

上海都市封鎖が始まってから2か月が過ぎた今、奉賢区など一部の地域で抜本的な封鎖解除が始まったと聞かれるようになりました。上海の各デパートも6月1日から営業再開の予定ですが、実際の状況はどうなっているのでしょうか。市民に話を伺いました。

上海当局は先日、金山区、奉賢区、崇明区のすべての封鎖エリア、管理エリアはすべて封鎖解除されたと発表しました。一部のエリアではすでに通行証が不要となり、バリケードも撤去されました。

一方、奉賢区に住む陳さんは、通行証が不要になったのは確かだが、その区内で動く場合だけが対象で、区を跨ぐことはできないうえ、2日に1回のPCR検査が義務付けられていると指摘しています。

上海市奉賢区住民 陳さん
「居住区は封鎖解除になったので、この区の範囲内なら動いていい。一般的な飲食店、理髪店、アパレルショップなどすべて営業再開した。交通は区内の交通だけで、便も少ない。以前は10分に1本だったのに、今は40分に1本だ。まだ半分解除になった程度で、完全な封鎖解除には至っていない。完全な封鎖解除は区を跨げるようになる必要がある。感染症以前に戻るには、今はまだ歯磨き粉を少しずつ絞って出すように開放している途中だ」

松江区に住む李さんは取材に対し、「6月1日から自家用車で外出できるようになり、公共の場所に出入りするには、以前は48時間以内のPCR検査陰性証明を所持していなければならなかったのが72時間に変更になる。だが2日前に突然、再び全市民がPCR検査を受けるように言われた」と述べました。

上海市松江区住民 李さん
「5月10日から『常態化、常態化』と言っている。居住区には検査ステーションがあるのだが、(検査を)受けたければ行って受ければいいし、受けないなら受けないでよかった。しかし昨日、28日と29日に全員がPCR検査を受けるようにとの通知が来た。上層部からの統一任務だと言った。だから私は、あなたの統一任務なるものを私に文書で見せろと言った。文書を出せないのなら私は(検査を)受けないと。私は居民委員会に対し、あなた方のこうしたやり方は、国の資源の無駄遣いではないのかと意見を言った」

浦東新区に住む上海市民の周さんは、各地で封鎖解除の話が伝わっているが、浦東地区では居住区を出入りする際に通行証は必要ないのかとの電話取材に対し、次のように答えました。

上海市浦東区住民 周さん
「そんなことはない。ほら話だ。6月1日にはまだ(封鎖解除)されない。もしかしたら少し緩くはなるかもしれない。交通は回復したがまだ出歩けない。今彼らは、マンパワーのある企業に対し、外に出たいなら出てもいいが、いったん出たら帰ってこられないと言っている。会社の中で一定の期間を過ごさなければならない。このやり方に従った場合、ここ浦東区はおそらく一番後だ。6月25日ごろになるだろう」

 
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