続く長江流域の干ばつ 鄱陽湖と洞庭湖の面積が6割以上縮小

記録的な猛暑が続く中国の長江流域では、干ばつが深刻な状況になっています。 中国最大の淡水湖である鄱陽湖と隣接する洞庭湖の水域は、60%以上縮小しています。

長引く高温により、長江流域が干ばつに見舞われています。 中国最大の淡水湖である鄱陽湖は干上がり、草原と化しました。また、元々湖の中にあり、半分が水に浸かっていた「落星墩」古跡が全貌を現しました。

落星墩の職員(2022.8.24)
「普通なら水位はここだ」 「今年は、1か月半から2か月続けて水が枯れている。 通常なら、水が枯れるのは9月半ばで、9月だった。どういう訳か、今年は7月半ばから枯れている。こんなことは、長い間見たことがない」

24日、中国メディア「澎湃新聞」は一連の衛星写真を掲載し、この1か月で鄱陽湖の面積が66%も縮小していると指摘しました。 中国で3番目に大きな湖である洞庭湖の面積も、過去10年間の同時期の平均と比べて62%縮小しています。 また、長江の武漢区間では、水文記録が始まって以来、史上最低水位を記録しました。

干ばつは、秋の穀物生産にも深刻な影響を与えています。

重慶市の農家(2022.8.19)
「見てください、もう成長できない。気温が高すぎて枯れてしまっている。 じわじわと焼き殺しているのだ。全部枯れている」

ブルームバーグの報道によると、2021年の中国の米生産量のほぼ半分を占めていた6つの地域ーー四川省、重慶市、湖北省、河南省、江西省、安徽省が今年深刻な干ばつに見舞われています。

重慶市の農家(2022.8.19)
「自宅用の野菜、ヘチマ、キュウリ、ゴーヤを植えたが、枯れてしまった」

中共農業部も、7月以降の高温と少雨が、 秋の穀物生産に「深刻な課題」をもたらし、夏の米とトウモロコシの生産に影響を与えていると発表しています。

重慶市の農家(2022.8.19)
「日差しが強すぎて枯れた。どうしようもない」

 
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