豪州の通信事業者がハッキング 約1千万人の個人情報流出

豪州の通信大手オプタス(Optus)がハッキングされ、顧客約1千万人の個人情報が流出しました。豪州の司法長官は、9月29日、できるだけ早く新しいデータプライバシー規則を制定すると述べました。

豪州の通信大手オプタス(Optus)がサイバー攻撃を受け、顧客980万人の住所や運転免許証などの個人情報が流出したことが、ハッキングから6日後にわかりました。

豪州のマーク・ドレイファス法務相
「我々は、今回の大規模なデータ流出について非常に懸念しています。オプタスの過去および現在の約1千万人の顧客が影響を受けており、ハッカーは非常に敏感な個人情報をハッキングしました」

豪州のドレイファス法務相は29日、先週からオプタスと協力してダメージを修復しており、年内に厳しい新しいデータプライバシー規制を制定する予定であると述べました。

豪州のマーク・ドレイファス法務相
「豪州国民は、民間企業や政府からデータを求められたとき、それが収集された目的のためにのみ使用されることを保証される必要があります」

今回の事件は、豪州で最悪のデータ流出事件となる可能性があり、盗まれたパスポート、運転免許証、国民健康保険番号などは、身分証の偽造や詐欺に使われる恐れがあるとのことです。

豪州当局は、オプタスが当初、健康保険番号も盗まれたことを公表せず、しかも6日すぎてから発見したことを指摘し、オプタスは数百万人の顧客にパスポートや運転免許証の交換費用を支払わなければならないと要求しています。

豪州財務次官補 ステファン・ジョーンズ氏
「オプタスは今回の事件により生じた費用に対し責任を持ち、顧客を救済しなければなりません。政府や他の監督機関ではなく、オプタスが補償すべきです」

豪州の財務次官補は、豪州人の40%以上が直接または間接的に影響を受けていると述べました。

オプタスは、シンガポール・テレコミュニケーションズ傘下の通信会社で、テルストラに次ぐ豪州第2位の通信事業者です。

豪政府は、個人情報保護法の違反で、オプタスに最高で200万豪ドル(約130万米ドル)の罰金を科す可能性があると発表しました。

 
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