全国各地を襲う「A型インフルエンザ」

中国疾病予防管理センターが発表した最新のデータによると、A型インフルエンザを主流とするインフルエンザの発病率が上昇し続けています。北京市民は、現地の病院では発熱した子どもたちが溢れかえっているとし、東部三省はすでに陥没したとのことです。市民は、現在流行しているのはやはり新型コロナウイルスではないかと疑問を呈しています。

安徽省蕪湖市民
「病院にはたくさんの子どもたちがいて、先生が言うには、皆インフルエンザA型で、一般的に5日経過した後に検出されるようです」

北京市民
「今日病院に行きましたが、ほとんどが高熱を出している子供でした」

中国疾病予防管理センターの最新データによると、インフルエンザの発病率は、2月20日から2月26日の1週間で、引き続き上昇しており、そのうちA型インフルエンザの陽性反応が最も多く、他の亜型と並行して流行しているといいます。2月26日時点で、合計390件の陽性反応が報告されていますが、実際の数字は不明です。

北京市民
「新型コロナウイルス感染者の減少により、伝染病のない未来が見えてきて、子どもたちは学校に通い始め、休校や操業停止などを心配しなくて済むと思った矢先に、このA型インフルエンザに希望を打ち砕かれてしまいました。現在、A型インフルエンザの流行は全国に広がり、東部三省や河北省の一部の地域が陥没し、私が今いるこの北京でもA型インフルエンザが流行し始めようとしています。子どもだけでなく、多くの大人も感染しています」

中国国民
「息子は1年前にすでにインフルエンザにかかっていたのですが、今回もかかってしまいました。 ここ数日、息子のクラスでは10人以上の子どもたちが熱を出して休んでいます。 娘のクラスでは15人もの生徒が休んでいますが、中には新型コロナウイルスにかかった子どもやA型インフルエンザにかかった子どももいます」

官製メディアの3月6日付の報道によると、専門家の予測として、インフルエンザのピークが1か月以上続く可能性がありますが、その傾向やピークがいつ終わるかを予測することは困難であるといいます。

上海呼吸器病院呼吸器科副主任・胡洋医師
「正直なところ、A型インフルエンザがいつ収まるかという話題には触れない方がいいと思います。今回もそうですが、以前から新型コロナウイルスの二次感染を防ぐという話はありましたが、まさか2月下旬にA型インフルエンザが発生するとは思ってもいませんでした」

北京市民
「今、午前3時ですが、子どもの体温を測ったらまた40度に上がってしまいました。夜8時にタイレノールを飲ませましたが、効きませんでした。2日前から高熱が続き、医者には『1種類の解熱剤で効かない場合は、2種類の解熱剤を交互に飲んでも良い』と言われました」

3月6日、「A型インフルエンザ」の記事が12億人以上に読まれるなど、関連する話題も国民の高い関心を集めています。 多くの方が重い症状に悩まされています。

中国国民
「個人的な経験から言わせてもらうと、このA型インフルエンザは本当に新型コロナウイルスを超えるほどの威力を持っています。今日で3日目ですが、もう喉がかすれて声が出ないし、お腹が痛い、早く治ってほしい、つらすぎる」

中国の小児科医・袁石磊医師
「今日、出勤前にうちの子どもも熱を出し、体温を測ると39度以上ありました。 最近、小児科の病院は特に患者さんが多いそうなので、A型インフルエンザが早く収まってくれるとありがたいです」

いわゆる「A型インフルエンザ」が20日近く全国に蔓延している現在、中国の専門家は「国民の70%以上が病原体に対する抗体を獲得するまで流行は終わらない」と述べています。この発言はA型インフルエンザへの対応というより、中共ウイルス(新型コロナウイルス)への対応のように思えますが、共産党の情報に透明性がないため、外部から実態を知ることは難しい状況です。

 
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