カナダでの中共メディア放送は外国干渉

近ごろ、中国共産党(中共)のカナダへの広範な浸透干渉が、国民の関心を集めています。専門家は、「中共の官製メディアが海外の華僑に虚偽の情報を流し、宣伝しているのは事実である。カナダは中共のメディアへの放送免許の発行を禁止すべきだ」と述べています。

香港監察カナダ政策アドバイザー、キャサリン・リャン氏
「習近平と李克強は、華僑を利用して、中国の影響力を国際的に強めたいと明言しています。しかし、これはすでに単なる影響力ではなく、介入となっています」

3月30日、香港でカナダ政策アドバイザーを務めるキャサリン・リャン氏がカナダ議会の外交委員会でこの件について証言しました。委員会は現在、国際人権法について審議をしており、同法では、ジェノサイドに関与した者やマグニツキー法に基づく制裁を受けた外国法人への放送免許付与を禁止しています。

キャサリン・リャン氏
「カナダでは、CGTNの視聴者の大半は中国系移民です。このまま、CGTNのカナダでの放送を認めると、北京のプロパガンダや虚偽の報道が中国語を話すカナダ国民に影響を与えることになります」

CGTNは中国中央テレビの英語版放送です。リャン氏は、中共の官製メディアがカナダで放送することは、公表された偽情報がより合法的に見えるようになると強調しました。そして、カナダ政府に対し、英国に倣って、中共官製メディアの放送免許を剥奪するための立法を促しました。

2月6日、カナダのマイケル・チョン議員は、中共の官製メディアがカナダで虚偽の情報を発信し、国際人権法に違反しているとし、カナダ政府に対して、同メディアのカナダでの放送免許を剥奪するよう求めました。

カナダのマイケル・チョン議員
「権威主義国の官製メディアが我が国の公共または国営チャンネルで放送することについて、政府が考えを改める際に、戦争にならないことを望みます」

昨年3月、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった後、カナダ政府は、ロシア国営メディア「ロシア・トゥデイ(RT)」のカナダでの放送を禁止しました。

 
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