NYで天安門事件の「六四記念館」がオープン

中国の「六四・天安門事件」から34年目を迎え、2日、ニューヨーク・マンハッタンに「六四記念館」がオープンしました。当時の学生指導者だった周鋒鎖氏と王丹氏がインタビューに応じ、中国人に決して屈せず、あきらめないよう呼びかけました。国際社会に対して、過去の歴史における、中国共産党(中共)の真の顔を知るべきだと促しました。

「六四・天安門事件」学生指導者・王丹氏
「屈することなく、諦めないこと。これが中国の仲間に対する私からのメッセージです。いっぽう、欧米の人々は、中共の本質を理解する必要があります。暴力と嘘だけで国を動かしている、これが中共の本当の姿なのです」

1989年6月4日未明、天安門広場に戦車が乗り込み、数週間続いた学生や労働者の民主化を求める抗議活動は、中共当局の命令により弾圧されました。

周鋒鎖氏と王丹氏も、学生運動の指導者として指名手配され、現在海外に亡命しています。

「六四・天安門事件」学生指導者・周鋒鎖氏
「ここは唯一私の写真が見れる所です。指名手配されています。王丹と私が写っていますね。ここでまた一緒になりました」

ニューヨークの六四記念館には、天安門事件で使われた横断幕や手紙資料、血のついたシャツなどのほか、当時の写真や報道が展示されています。

周鋒鎖氏
「これは警察からの言葉です。ここには『北京警察は天安門の学生を尊重していた』と書いてあります。現代に生きる我々にとって、こんな時代があったなんて信じられないでしょう。だからこそ、事件が起こった6月4日を忘れては、ならないのです。政府によって変えられることは許されません。これが現実であり、真実なのです」

中国では、「六四・天安門事件」の話はタブーとされています。中共は弾圧による死者数を公表していませんが、人権団体や目撃者によると、少なくとも数千人が殺されたといいます。

書籍『朱鎔基伝』によると、鄧小平が武力による弾圧を命じた際、「流血を恐れるな、たとえ20万人の死者が出たとしても、情勢を落ち着かせ、今後20年の平穏を勝ち取れ」と言ったとのことです。

中国共産党の元指導者・鄧小平氏
「目的は一目瞭然です。まさに中共と社会主義を崩壊させるという一義的なものでしょう」

この34年間を通して、中共の脅威は国内に留まらず、国外にまで及んでいます。王丹氏は、国際社会が中共を真に理解するためには、「六四・天安門事件」の歴史を知る必要があると語っています。

王丹氏
「この展示が重要なのは、私たちや私たちの記憶のためだけでなく、今日の政治や今日の文明にとって、とても重要なのです」

 
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