臓器狩りの厳罰化を支持 台湾新北市と台南市で議案が可決

多くの国々が中国共産党(中共)による残虐な臓器狩りを阻止する動きを推進するなか、台湾議会である立法院も「生体臓器収奪の阻止と撲滅に関する法案」の制定を進めており、地元の県議会や市議会も法案の提出という形で支援を表明しています。桃園市、台北市に続き、台湾で最も人口の多い新北市と台南市議会も、中共による臓器狩りの犯罪に関与した者を厳しく罰する法律を支持する決議を可決しました。

新北市の超党派議員が列を成し、人道に反する臓器狩りの残虐行為を非難するスローガンを叫んでいます。29人の超党派議員が、立法院が推進する残虐な臓器狩りの行為に関与した者を厳しく罰する刑事立法を支持する提案書に署名しました。

民進党新北市議員・李宇翔氏
「極めて非人道的かつ残忍な行為です。私たちの姿勢を示すことで、台湾の人々に生体臓器摘出の事件をもっと知ってもらい、世界でこのような事件が起こるのを食い止めたいです」

国民党新北市議員・呂家愷氏
「私たちは国際社会に向けて、我々台湾人は、この法律の制定をとても重視していることを伝えたいです。つまり、暴力に反対し、善を支持する。不適切な行為によって他人の生命や安全を奪ったり傷つけたりしてはならないということです」

「また、台湾政府が積極的な行動をとり、台湾の人々が国外で被害を受けるのを防ぐことを願っています」

党新北市議員・林銘仁氏
「臓器狩りは、世界中のすべての人から非難されるべきであり、国際社会全体から制裁を受けるべきです」

長年にわたり、国際組織や政府の調査によって、生きたままの臓器摘出や収奪が中共独裁政権の下で主導されている残虐行為であることが指摘されてきました。 この提案はまた、市政府が海外での臓器売買の禁止と啓発活動を推進するよう求めています。最近ではカンボジアでも臓器狩りが行われており、台湾人が被害に遭っているだけでなく、知らず知らずのうちに違法な移植を受けることで犯罪に加担していることさえあるといいます。

民進党新北市議員・戴瑋姍氏
「中共によるこのような残虐行為を、私たちは断固として非難します。普遍的な人権の価値観という観点からも、台湾は民主主義と人権の烽火であり、私たちはわが国におけるすべての人の生きる権利とすべての人権をきちんと守らなければならないと思います」

国民党新北市議員・周勝考氏
「そもそも容認できるものではありません。人々は命をだまし取られ、生け捕りにされているのですから、決して正当化できるものではありません」
「議会全体でフォローしてほしいです」

民進党新北市議員・顏蔚慈氏
「より多くの人々が適切なルート、正規のルートで臓器提供を受けられることを望みます。知らず知らずのうちに、強制臓器摘出の悪事に加担してしまうようなことがないよう願っています」

生体臓器摘出という残虐行為をやめさせるための世界的な人権運動が展開されるなか、多くの台湾の地方県議会や市議会はこの流れに乗り、桃園市議会、台北市議会、新北市議会ではわずか2か月の間に議案が可決されました。

4日、台南市議会は臓器狩りの残虐行為を厳しく罰する法案を支持する決議を採択した。

台南市では4日、「生体臓器収奪の阻止と撲滅に関する世界宣言(UDCPFOH)」の動きに合わせた採択を行いました。この採択は、桃園市、台北市、新北市に続き、台湾で4番目の市議会となります。台南市の黄偉哲市長も支持を表明しました。

台南市長・黄偉哲氏
「台南市議会の議員たちの支持に感謝します。また、私たちとともに生体臓器摘出に反対する声を上げてくださった皆さんに感謝しています」

台南市副議長・林志展氏
「台南市議会の28人の超党派議員が、本日の定例会において、『生体臓器収奪の阻止と撲滅に関する世界宣言』を受けて、台南市民が違法な臓器売買や移植が加担してしまうことがないよう、中国へ渡航しないよう求める決議を共同提案し、可決となりました」

「生体臓器収奪の阻止と撲滅に関する世界宣言」では、各国は生体臓器摘出の犯罪を厳罰化する刑事立法を遂行するべきであるとされています。行政制度においては、生体臓器摘出に関与する人物の入国禁止、臓器移植に従事する中国人医療従事者の研修を行わない、中国での臓器移植に関連する学術論文の発表を行わないなどの制度を設けることが必要であるとしています。

民進党台南市議員・朱正軒氏
「いかなる生命も、いかなる個人も、専制政治によって抑圧され、犠牲となり、かつ非人道的な扱いを受ける必要はないのです。だからこそ、このような法案を通して、中国で起きている生きたままの人体からの臓器狩りという非人道的なことに多くの人々が注目することを、私たちは強く願っています」

台湾基進台南市議員・李宗霖氏
「台湾は、これらの人権侵害に対して、そして民主主義への追求に対して、中共が一歩でも踏み込むことを許しません。さらに、これを強調していくことで、台湾の民主主義と中共の間には違いがあることを明確に示すことができます。」

民進党台南市議員・ 沈震東氏
「生体臓器収奪反対の運動を推進するために、より多くの善意ある人々が私たちの活動に加入してくれることを期待しています」

台湾国際臓器移植を考える協会(TAICOT)の周明輝理事は、中共による生体臓器摘出は、中国の法輪功学習者が最大の被害者であると指摘しています。この状況は現在も続いており、一人一人がこの問題に目を向け、迫害の制止を求めるべきだと訴えています。

 
関連記事