APEC首脳会議での中共の欺瞞的戦術を認識 = 元米NSC中国局長

米国のジョー・バイデン大統領は米中首脳会談後、中国共産党(中共)は共産主義政権であり、米政府は発言よりも行動で厳しく臨むと述べました。ジョージタウン大学「米中グローバル・イシュー」の上級研究員である デニス・ワイルダー氏は、インタビューに応じ、APEC首脳会議での中共の欺瞞的な戦術にバイデン政権はどう対応すべきかについて話してくれました。

元米国家安全保障会議(NSC)の中国担当局長・デニス・ワイルダー氏
「中国(中共)を相手にするときは、率直に話してくれないので注意しなければなりません。中共は透明性がないので、必ず用心すべきです。彼らは恥ずかしい思いをしないよう、以前のように国内の失業率データも公表しなくなりました。ですから、中国(中共)に言われたことはすべて検証する必要があります」

ジョージタウン大学のデニス・ワイルダー教授は、ブッシュ政権時に国家安全保障会議(NSC)の中国担当局長を務め、かつてブッシュ大統領の中国訪問に同行し、中共の欺瞞的な手口を熟知しています。

同氏は、中共は長年にわたって米国から最先端技術を盗んできたとし、バイデン政権は一定の制限を設けたものの、依然として中共による不謹慎な窃盗を警戒しなければならないと警告しています。彼はまた、日本、韓国、英国などの米国の同盟国に対し、この問題に細心の注意を払うよう念を押しました。

デニス・ワイルダー氏
「バイデン政権は中国に対し、先端半導体と量子技術、人工知能(AI)といったいくつかの重要な分野を実際に制限しており、中共はその制限を回避できるかどうかを試しています。彼らは米企業を訪れ、水面下で彼らと取引を行うか、あるいは直接規則に違反するでしょう。ですから、我々は警戒しなければなりません。中共軍に流れる可能性のある技術を制限しようとしているバイデン政権の行いは正しいと思います。しかし今、我々はフォローアップし、検証し、懸念しなければなりません。過去に技術を盗まれたことは何度もあったし、あまりにも多くの米国の技術が中共軍の手に渡り、戦闘機やその他の先進的なシステムが使われてきました。中共が近代的な軍隊を作るのを助長することを止めなければなりません」

中共を何十年も研究してきたデニス・ワイルダー氏はまた、中共に人権問題を提起することは不可欠であり、いずれ変化をもたらすと言います。

デニス・ワイルダー氏
「これは非常に重要なことです。私がジョージ・W・ブッシュ大統領の下で働いていたとき、ブッシュ大統領は会議で北京に行きました。その時、彼はいつも教会に行きたいと言っていたので、中国人がいる教会を探しました。中国人に我々の関心を示すことは確かに変化をもたらすことができます。中国の現在の人権状況は多くの面において悪化の一途をたどっていることを中国人に知らせなければなりません」

 
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