欧州議会決議 法輪功への迫害停止を中共に要求

欧州議会の総会が開かれ、中国共産党(中共)による法輪功への迫害を非難する決議を可決しました。欧州議会は中共に対し、即座に迫害を停止し、不法に拘束されているすべての法輪功学習者を釈放するよう要求しています。また、法輪功を迫害しているすべての責任者や組織に対して制裁を実施するよう求めています。

欧州議会は1月18日、フランス・ストラスブールのEU本部で圧倒的多数の賛成票を得て、決議案2024/2504(RSP)を採択しました。

この決議案の主な内容は、欧州委員会および加盟国政府に対し、中共による法輪功への迫害を非難し、即座に「丁元徳さんおよびすべての法輪功学習者の無条件の釈放」を求めるものです。決議の内容はEUの関連機関などに送付する予定です。

米国在住の時事評論家 邢天行氏
「欧州議会の決議は非常にまれなものです。なぜなら欧州と中共との間には経済的なやりとりが存在しているからです。欧州の政治家たちは中共に対抗したくないと考えています。今日、彼らがこのような決議を可決できるのは、少なくとも彼らの正義心が垣間見え、中共に対する拒否の意志が以前とはまったく異なることを示しています」

中国出身で米国在住の時事評論家、邢天行氏は、このような決議が通過することは、一朝一夕のことではないと指摘しています。

邢天行氏
「長い間、法輪功学習者たちは海外で中共の迫害を暴露し、中共の国内外の真実についても提示してきました。これにより欧州の人々はますます目を覚ましました。中共は自らの野望、つまり経済を利用してこれらの国々の政治を牛耳ろうとする意図がはっきりとしています。ですので、議員らは立ち上がって法輪功学習者を支持し、迫害の停止を呼びかけています。これが彼らの正義の表れなのです」

邢天行氏はまた、これが欧州の希望でもあると考え、欧州はますます民主主義と人権を重視し、これは中共にとっては打撃となると指摘しています。

欧州議会がこの決議を採択した時、ちょうど中共の李強首相率いる140人の代表団が、スイスのダボスで開催された世界経済フォーラム(WEF)の年次総会に参加していました。

米国在住の時事評論家 藍述氏
「李強がダボス会議に参加する中、欧州議会は法輪功の人権問題を提起しています。なぜなら思想の自由がすべての自由の基盤だからです。法輪功の問題を解決することで、中国の人々の信仰の自由が大いに確保されるでしょう」

藍述氏によると、欧州議会のメンバーたちも、人権は経済と結びつけなければならないとますます明白にしています。

藍述氏
「もし人権と経済が結びつけられなければ、まず第一に、それは中共を変える手段となりません。第二に、虎を養って災いを招くことになり、最終的に中共の経済が強大化して欧米に脅威をもたらすでしょう。中共が欧米諸国に対する脅威を解決するための鍵は、中国人の基本的な権利を支持することです。過去20年間、この抵抗の最も明確な模範例は法輪功信仰団体であり、彼らは信仰の自由を守る過程で、抵抗することを決して諦めず努力し続けています」

1999年7月、中共は「真善忍」の信仰を持つ法輪功グループに残酷な弾圧を始めました。20年以上にわたり、法輪功の学習者たちは真実を伝え、迫害に反対し続けています。法輪大法も世界中でますます人気を集め、現在では100以上の国に広まり、各国の人々に愛されています。

最新の決議は、EUおよび加盟国に中共が臓器移植を乱用している行為を公然と非難し、同時に法輪功を迫害している全ての責任者と組織に対して制裁を実施するよう呼びかけています。これには、ビザの発給拒否、資産凍結、国外追放、刑事告発などが含まれます。

法輪功迫害追査国際組織の主席、汪志遠氏
「中共は法輪功学習者の臓器を生きたまま摘出し、多くの善良な人々の臓器も収奪してきました。これは単に法輪功学習者や中国人に関わる問題だけでなく、具体的な行動や手順の面で世界の多くの国に関与しています。2006年からの調査により、追査国際は中共を国家による大量殺人罪で訴追するために十分な証拠を入手しています」

決議案採択の前夜には、議員たちが草案について議論を交わしました。

欧州人民党グループのメンバーであり、ドイツのキリスト教民主同盟のガレ議員は、中共は政権を維持するために、法輪功学習者など国内のさまざまな団体を抑圧していると述べています。

ポルトガルのサントス議員は、討論の中で丁元徳さんの事件に触れ、欧州連合に対して批判を提起し、「沈黙を守ることで、自分自身をこのような事件の共謀者にしないように」と述べました。

昨年5月、山東省日照市で70人以上の法輪功学習者が不当に逮捕され、丁元徳さん夫婦も茶畑で働いている最中に警察に連行されました。丁さんは違法に懲役3年の判決を受けさせられ、1万5千元(約30万円)の罰金を課せられました。

丁さんの息子でドイツ留学中の丁楽斌さんは、国際社会に父親の救助を呼び掛けるなど尽力しています。

独フンボルト大学の大学院生、丁楽斌さん
「中共が法輪功を迫害していることを知る機会があるすべての善良な市民に、中共の法輪功に対する迫害が違法であることを知ってもらいたいです。中共に対して法輪功の迫害を即座に停止するよう要求しなければなりません」

 
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