香港で全住民のPCR検査推進 中共のDNAデータバンク用?【禁聞】

香港では中共ウイルスの感染拡大が続いています。香港政府は全住民に対する核酸(PCR)検査の実施を発表し、中共当局が指定した本土の検査機関が支援チームを派遣するとしています。これに対し、中共当局が検査の名目で香港人のDNAデータを収集しているのではないかとの疑いの声が絶えません。今回指定された検査機関のBGIは、関連企業が新疆ウイグル人遺伝子情報を収集していることが原因で、米国の制裁リストに登録されています。

香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は8月7日の記者会見で、早ければ2週間後から香港の全住民を対象にした無料のPCR検査を実施すると発表しました。

香港の民主活動家、黃之鋒(ジョシュア・ウォン)氏はTwitterで、林鄭月娥(キャリー・ラム)長官は適切な入札プロセスのない状況下で、1億5千万香港ドルのプロジェクトを中国資本の検査機関にまかせたと非難し、この三社がDNAデータを北京に渡すのではないかと疑っています。

今回検査に指定された検査機関は、華昇診断センター、中国検査有限公司とDNAテスト企業のプレネティクス(Prenetics)の三社です。

うち、華昇診断センターの親会社、BGIは広東省深セン市に本社を置く中国のゲノム配列決定会社で、新疆でウイグル人のDNAを収集していることで米国政府の制裁リストに登録されています。

2014年5月、「香港政府新聞公報」は、BGIは香港の大埔区(だいほく)にある研究開発センターをさらに拡張すると伝えました。2010年に設立した「BGI香港」は実際はBGIの研究センターで、迅速な成長をとげ、香港を海外市場への飛び板として利用していました。

BGIはまた、アジア最大の移植センターである「天津市第一中心医院」と協力して、法輪功学習者からの強制臓器狩りに加担している疑いがもたれています。

天津市第一中心医院移植センターの宋文利主任は、電話調査の中で、臓器移植の臓器は法輪功学習者からであると認めています。

2018年、副院長の鄭虹と、BGIのCEOで、深セン国家遺伝子バンクCNGBの執行主任の徐訊は天津の「国家遺伝子バンクーー臓器移植サンプル資源バンク」の除幕式を行いました。双方は、影響力のある臓器移植サンプル資源バンクを共同で構築していくと述べました。

このほか、オーストラリア戦略政策研究所(Australian Strategic Policy Institute)は報告書の中で、BGIは中国の「国家遺伝子バンク」を構築し、新疆で業務を展開していると指摘しています。

米国の人権団体「ヒューマンライツウォッチ」は2017年、中共は新疆でDNAなどのウイグル人の生物データを収集していると暴露しました。同年、新疆の病院で外科医を務めていたウイグル人のエンヴァー・トフティ(Enver Tohti Bughda)さんがメディアに対し、中共が長期にわたって新疆で臓器狩りを行っていると明かしました。

香港の作家 蔡永梅氏
「私が思うに、中共はすでに香港人のデータを持っていて、DNAがないだけだ。彼らは現在疫病を利用して、『中国本土に行かない人、故郷帰国許可書のない人でも、データ収集が可能で、コントロールが可能だ』とアピールしている。だから香港人はみな心配している。彼らはウイグル人に対してこうしている。ウイグル人が何かをすると、DNAを入手するだけでも、その居場所が特定され、隠れる場所すらなくなる。香港もウイグルと似たような感じだ」

香港の法廷弁護士で、公民党主席の梁家傑(アラン・リョン)氏は、DNA検査は香港人の間で大きな不安を引き起こしていると述べます。

香港公民党主席 梁家傑氏
「香港人はこの提案に非常に不安を感じている。政府と中共に対する極度の不信感からだ。我々のDNAを収集しているのでは?一部の極端な陰謀論は、新疆のように臓器狩りを行うつもりなのかと言っている。また、中国背景の会社は、香港の700万人の個人データバンク構築のための道具だという人もいる」

香港政府はDNAデータを中国本土に送ることについて否定していますが、外界は信じていません。

香港のデザイナーでコラムニスト 茶色金魚
「あるメディアは知っている。彼らはDNA採取後、実験室ではなく、BGIの香港本部に送っている。こんな簡単にも彼らの用途が不正であることが証明できた。政府がこうする真の目的は?彼らは我々のDNAデータを手に入れると、臓器をどこかに使おうと考えるのでは?」

香港市民 曾さん
「これは一人ひとりの身の安全に関わる問題だ。安全だ、政府は何もしないと言われても、すでに政府の言うことは信じなくなった。多くの香港人はネット上で皆検査に行かないと言っている」

香港版国家安全維持法が施行された初日の7月1日、逮捕された抗議者10人がDNAを採取されました。弁護士は、当局のこの行動は調査の範囲を超えており、警察側がDNAデータバンク構築のために下準備をしているのではないかと疑っています。

 
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