米民主党「グリーン・ニューディール」を再始動 共和党上院・下院院内総務は批判

最近、米上下両院の民主党員は温暖化対策に関する政策「グリーン・ニューディール」の実現に向けた取り組みを推進しています。2年前、グリーンニューディールの決議案は上院で否決されました。しかし、民主党の二人の議員が、再び法案を提出しています。

ニューヨーク州選出のアレクサンドリア・オカシオ=コルテス(AOC)下院議員とマサチューセッツ州選出のエド・マーキー上院議員が再び、2年前に上院で否決された「グリーンニューディール」法案を提出しています。

オカシオ=コルテス議員は、「国民がそれを求めている」と述べています。

民主党下院議員 アレクサンドリア・オカシオ=コルテス氏
「私たちはコミュニティに足を運び、この公約を掲げた。私たちは公約を果たしており、経済と環境の正義のために戦い続ける」

議員たちは、今回の政策について経済よりも環境を選択することを国に強いるものではないと主張しています。

グリーンニューディール政策には、公共住宅に10年間で1,700億ドル以上を費やすことが含まれており、また都市、部族、地域がそれぞれの場所に根ざしたグリーン・ニューディール政策を実施するために、4年間で最大1兆ドルの資金を提供することになります。

民主党上院議員 エド・マーキー氏
「家を建て、キャリアを築き、未来を築く。これは、建物を改修するだけでなく、従業員と地球の未来を守るためのチャンスだ」

しかし、一部の共和党議員はグリーンニューディール政策に反対しています。ケビン・マッカーシー共和党下院院内総務は、「彼らの政策は、我々の経済を破壊する。それは単純明白だ」と述べています。また、共和党のミッチ・マコーネル上院院内総務は、「彼らの計画は国家財政を増やし、それにより負債も増えることになる」と述べています。

共和党 ミッチ・マコーネル下院院内総務
「この問題において我々が上下両院で多数派であることを維持し続け、この2017年の税制法案を再検討し、債務をさらに引き上げるためのトロイの木馬となっている数兆ドル規模の政策に対処できることを願っている」

グリーン・ニューディールの決議案が大統領府に届くには、共和党上院議員10人の支持が必要となります。オカシオ=コルテス議員は、政治家には果たすべき責任があると主張しています。

民主党下院議員 アレクサンドリア・オカシオ=コルテス氏
「最大のリスクは、気候変動に対して何もしないこと、あるいはほんのわずかしかしないこと。それは、大きな政治的リスクである」

下院の共和党員たちは、気候変動の問題に取り組むため、3日間の「エネルギー・イノベーション・サミット」を開催しました。共和党員らは技術革新と自然的な解決策を検討しています。

 
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