加州 7万6千人の受刑者に早期釈放の可能性

刑務所人口削減を理由に

パンデミックの期間中、カリフォルニア州のニューサム知事は1万人の受刑者を釈放しましたが、5月1日から再度7万6千人の受刑者に釈放のチャンスを与えています。中には、暴力犯罪者や無期懲役の受刑者も含まれています。

最近、カリフォルニア州では、刑務所内の人口削減を目指すことから、7万6千人の受刑者に対し早期釈放のチャンスを与えています。

暴力犯罪で有罪判決を受けた6万3千人以上の受刑者は、良い行いを示すことができれば刑期を短縮することができます。そのうち、2万人は仮釈放が許可される可能性のある無期懲役刑に服しています。

カリフォルニア州行政法局は、5月1日にこの刑務所内の改革法案を承認しました。

カリフォルニア州の住民は、法律が犯罪者に寛大になっていくことに対して懸念が強まっています。

最近では、カルフォルニア州民主党のナンシー・スキナー上院議員が提出した上院法案第82号が軽窃盗を再定義する可能性があります。

加州麻薬取締官協会(CNOA)会長 フェイ・マロニー氏
「これは、盗んだものが一定金額以下であれば、たとえそれが力や脅迫による強盗であっても、それはもはや強盗罪に当たらず、強盗罪の罰則や更生の対象にはならないという可能性を与えようとしている。これは強盗の犯罪件数の増加につながるので良くない」

上院法案第82号では、窃盗した金額が950ドル以下で、かつ銃を使用せず、被害者に重傷を負わせなかった場合は、重大犯罪から軽窃盗に引き下げされます。

パロアルト市議会議員 グレッグ・タナカ氏
「こんなことは許されない。私たち、特にお年寄りは安全を感じなければならない」

「正義と平等のための組織(OJA)」代表 フランク・リー氏

「窃盗は重罪だ。強盗が武器を使用した場合や重傷の被害を負わせた場合は、より重い罪となる。つまり、スキナー氏は逆の方向に進んでいる。それゆえ、誰もが不満を感じている」

「正義と平等のための組織(OJA)」がスキナー上院議員の事務所に問い合わせたところ、スキナー氏が法案の修正案を提示してきたといいます。

「正義と平等のための組織」代表 フランク・リー氏
「法案の本質が変わらないかぎり、修正はあまり意味を持たない」

反対派はスキナー氏に上院法案第82号を撤回するよう要求しています。当法案は現在保留されています。

 
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