移植専門医「中国の強制臓器摘出をやめさせねば」

テキサス州の上院議員は、中国共産党による強制臓器摘出が行われている事実を非難する決議を全会一致で可決しました。テキサス州の移植専門医が、なぜこの決議が必要なのかを説明します。報道をご覧下さい。

移植専門医/ハワード・モンスール医学博士
「私たちは、この事実を広める必要がある。この行為を止めさせなければならない」

胃腸病学と移植肝臓学を専門とするテキサス州の医師ハワード・モンスール博士は、中共の強制臓器摘出について州議会の上院議員の前で証言した証人の一人です。

10年前のこと、ある患者が肝臓癌に罹っていました。その患者は生存の可能性が低いという理由から、テキサス州の複数の移植センターから断られました。その後、患者はコネクションがあると言って中国に渡りました。

移植専門医/ハワード・モンスール医学博士
「当時、私は中国で何が起こっているのか、臓器がどのように摘出されているのかを全く知らなかった。そして患者も、こんなことが行われているなんて思いも寄らなかっただろう。患者はただ生き延びたかった。だから渡航し、移植を受けたのだ」

その患者は米国に帰国しましたが、その8か月後、結局癌で亡くなりました。

その後、ハワード・モンスール博士は、中国共産党が生きている良心の囚人から強制的に臓器を摘出していることを知りました。

博士は今、「もしその時、この事を知っていたなら、きっと患者に警告した。きっと患者は絶望の中で、それとは知らず、恐ろしい犯罪行為に加担してしまったのだろう」と語ります。

移植専門医/ハワード・モンスール医学博士
「私達は誰でも、自分は道徳的な人間だと思いたい。しかし、死に直面すると、なんとかして助かろうとする。だからこそ、渡航してそんなことに加担しないよう人々を守らなければならない。そして、これを行っている人達を罰しなければならない」

博士は、米国では臓器提供者を追跡することができるが、中共政府は患者に対し臓器がどこから来たのかを明かすことはないと説明します。

しかし、世界中の人々が依然として臓器移植のために中国を訪れています。世界の他の地域と比べて、待機時間が圧倒的に短いからです。

テキサス州議会で証言して以来、モンスール博士は、多くの米国人や科学界の人々に強制臓器摘出について語りかけています。

移植専門医/ハワード・モンスール医学博士
「私は中国で何が行われているのかを人々に伝えている。人々の目の表情を見ると、どうやら信じることができないようだ。あまりにも恐ろしい話なので、人々に信じてもらうことは課題になるだろう」

2019年、英国の独立民衆法廷は、強制臓器摘出が中国で何年にもわたり「かなりの規模で行われている」と結論づけました。憂慮すべき問題行為は、2006年に初めて報告されました。

政治犯、ウィグル人、精神修煉法である法輪功学習者などの良心の囚人が、主な臓器の供給源になっていると考えられています。
モンスール博士は、「私達は意識を高めなければならない。不道徳だからというだけでなく、米国人は、このようなことをする政権の背後に、どのような考え方があるのかを理解しなければならないからだ」と語ります。

移植専門医/ハワード・モンスール医学博士
「単なる移植の事実だけでは収まらない。つまり、こんなことをする政府の正体は何なのか、ということだ。彼らが何であるかを理解している私にとっては、明らかに倫理感が欠如している」

モンスール博士は、中国(共)政府の不道徳な行為は米国人にとっても懸念すべき点であると考えています。博士は、この決議によって医療従事者が患者らに対し、中国で起きている強制臓器摘出について警告するよう働きかけることを期待しています。また、そうすれば、テキサスの人々が何も知らずに犯罪に加担することを防ぐことができ、そのような犯罪を抑制することにもつながると、博士は述べています。

〈字幕版〉

 
関連記事