政府災害救助隊に市民がこぞって「お礼」も箱の中身は空っぽ

中共当局は大規模な災害が発生する度に、政府による救援活動とそれに感謝する庶民の姿を全力で宣伝していますが、これについてネットユーザーが興味深い動画を集めました。

7月27日、河南省許昌長葛市で部隊が任務を完了して撤退しようとしていたところ、知らせを聞いて駆け付けた市民が先を争って「お礼の品」を差し出す様子が撮影されました。しかし当局が「強い絆で結ばれた民衆と軍」を強調したかったにもかかわらず、「お礼が入った箱」の蓋が誤って開いて中身が空だったことが露呈してしまいました。

災害のさなかに、中共は軍や警察がいかに勇敢に救助活動を行ったか、どれほど疲労困憊したかを強調していますが、同様の例は枚挙にいとまがありません。人民日報がTikTokアカウントに最近投稿したこの動画は、まさに生きた教材となりました。

この動画では、7月21日に河南省鄭州市で武装警察が12時間休みなしで救助活動に当たった後、地面に寝転がって休憩する様子が撮影されています。しかし兵士の衣服はまったく汚れていないうえ、泥がついた跡すらありません。あるネットユーザーは「服が濡れても汚れなかったのは、恐らく水質がよかったのが理由だ」と皮肉を込めて投稿しています。

アカウント名「冷山時評」さんがツイッターに投稿したある動画には、次のようなシーンが撮影されています。

撮影者
「見ろ。子どもを疲れさせている。水はないのだから子供を下ろしてやればいいのに」

「冷山時評」さんはこの動画について「洪水対策はせずにここで演技をしている。国中で、上のやることを下もまねしている。ペテン師がトップに立って庶民を騙している」とコメントしています。

ネットユーザーは災害時の救助活動の宣伝だけでなく、中共幹部が赤い絨毯の上を歩きながら畑を視察する様子を撮影した動画も紹介し、彼らの演技の腕前はハリウッドをもしのぐとコメントしています。

さらには、「人口雨」が降りしきる中で、交通警察官が職務を遂行する様子が撮影されています。

一方で中共メディアは、市民の真実の声を非常に恐れており、民衆に「口を閉ざす」よう求めることすら行います。

中央電視台「中国映画報道」のキャスターは7月28日の番組の中で、「災害を目の前にして、お金がある人はお金を提供し、力がある人は力を貸している。いずれも善良な行いだ。貢献できるものが何もない人にとって、口を閉ざすことも一種の善だ」という発言を引用しました。

河南省で被災した市民が、予告なしのダムの放水や不十分な救援活動、死亡者数の信憑性の低さに対する責任を追及するなか、中央電視台がこのようなメッセージを発したことは、庶民に対し無条件で政府に迎合し、真実を明かしたり政府を批判したりするなという警告である可能性もあります。

これについてあるネットユーザーは「口を閉ざすことが一種の善行であるならば、我々にできるのは災害を目の前にして政府高官に対する賞賛を口にしないことだけだ。被災者のために声を挙げずに口を閉ざすことを選択するなら、それは善行などではな、一種の悪行だ」とコメントしています。

 
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