2週間も帰宅できない!広東・恵州で1000人以上が抗議

感染拡大により中国各地で極端な感染症対策が講じられ、民衆から強い不満の声が上がっています。広東省恵州市大亞湾(だやわん)から市外の会社に通っている通勤族が、感染症対策によって2週間も自宅に帰れなくなり、大規模な抗議活動が起こりました。

「家に帰らせろ!会社に行かせろ!」「大亞湾の独立を支持する!大亞湾の独立を!」

これは感染症対策の封鎖管理が行われたために自宅に帰れなくなった、広東省恵州市大亞湾の住民の怒りの声です。現地には抗議者約1000人が集まり、大勢の警察官が立ち並んでいるうえ、治安維持警察も現地に到着しました。抗議者は、彼らの行く手を阻むために路上に設置された鉄柵を押し倒し、現場は騒然としました。

抗議現場の市民
「大亞湾ではすでに暴徒鎮圧用の銃、ライアットガンが使用されている。催涙ガスが使用されている」

警察権力の暴力に直面しても抗議者はその場から退かず、現場でスローガンを叫びながら抗議を続けています。

抗議現場の市民
「封鎖解除!封鎖解除!封鎖解除!封鎖解除!…」

その後、抗議者をなだめるため、現地政府の高官が現場に出向いて封鎖を解除すると約束し、事態の収拾を図りました。

現地政府の高官
「明日には封鎖を解除する!明日になったら自由に出入りできるようになる!」

テンセント・ポータルサイト「QQ.com」の報道によると、この抗議活動は深圳と恵州の境界で22日の夜に発生しました。感染症対策によって大亞湾の自宅に帰れなくなった通勤族約1000人が現地に集まったことが発端でした。

恵州大亜湾の住民 張さん
「騒ぎが起きたのは、大亞湾と深圳の境界のあたりだ。今はもう通れる。PCR検査から48時間以内なら、深圳のどこでも自由に出入りできるようになる」

恵州大亞湾在住の黄(こう)さんは、自宅のある摩卡公館居住区4号棟の約500戸がまだ封鎖管理中で、26日の時点でまだ居住区から出られないのに、深圳が自由に出入りできるようになるわけがないと話しています。

恵州大亜湾在住の黄さん
「恵州で家を買った人の多くは、深圳に会社がある。そのような居住区がたくさんある。PCR検査をしてからすでに7日〜8日が過ぎていて、陽性者は出ておらず、何の問題もない。人には生活があるし、養うべき家族もいる。理屈で言えば、封鎖を解除するべきだ。この居住区の人はおとなしすぎるのだろう。部屋の中で、チャットグループに対しいつになったら出れるのかなどと叫ぶだけだ。病気でもないのに家の中に閉じ込もっている。言葉もない。落ち込んでいる」

大亞湾で住宅を購入した深圳人は約4万人とも言われており、深圳の感染症対策によって、少なくとも10万人が影響を受けました。

3月14日から20日にかけて、深圳では感染症対策として一週間の都市封鎖が実施されました。工場などは21日から再稼働していますが、一方で封鎖が解除されていない居住区も依然として多く、あちこちの封鎖地区から住民の不満の声が上がり続けています。

深圳の人々
「封鎖解除!封鎖解除しろ!もう耐えられない!封鎖解除を!」

深圳だけでなく、吉林省、河北省、広東省、上海など20以上の省や都市で感染が拡大しており、極端な対策が講じられているために庶民の間で不満が募っています。

 
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