自由の女神を削除?「スパイダーマン」最新作 中国での公開見送る

米マーベル・スタジオの最新作「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」に大紀元時報の新聞ボックスが映り込んでいるため、中国で公開禁止になる可能性があると言われています。

しかし、世界最大の映画市場である中国で問題になっているのは、『ドクター・ストレンジ』だけではありません。

ハリウッド、ウォール街等の内部情報に焦点を当てる購読メディア「パック(Puck)」 の5月1日の報道によると、映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』も中国での公開が見送られました。中共当局がソニー・ピクチャーズに対し、映画から自由の女神を削除するよう求めたからです。

しかし、これはそんなに大きな要求だったのでしょうか。

問題となっているのは、クライマックスの最後の戦いのシーンで、20分以上にわたり、自由の女神の冠の上やその周りで壮大なバトルが繰り広げられます。

このランドマークを、変えたり消したりするには、莫大な費用がかかります。

映画製作会社はこの要求を即座に拒否しました。

中共の検閲当局は、自由の女神像のある種の「愛国的」な場面をカットしたり、自由の女神の顔を見えなくすることを要求しました。

Puck の情報筋によると、ソニーはそれを検討したものの、最終的に中国での公開を見送ることにしました。

ソニーは、変更を加えることで中国での公開ができたかもしれません。しかし、米国を象徴するこのようなシンボルを削除することは、映画製作会社にとって良い印象を与えないうえ、この編集が中共の規制当局を満足させる保証もありません。

その上、マーベル・スタジオにとって中国の映画市場は、以前のようにはいかないのです。

マーベル・スタジオの『シャン・チー』や『エターナルズ』は、中国に対する「侮辱」と受け取られ、中国から締め出されたからです。

『シャン・チー』の主演俳優劉思慕(シム・リウ)と『エターナルズ』の趙婷(クロエ・ジャオ)監督は、以前から中国共産党を批判していたことが原因で、中国では「裏切り者」のレッテルを貼られています。

〈字幕版〉

 
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