中共は240万人投獄 独裁を支える警察国家の現状

中国共産党(中共)最高人民検察院の検察長と最高人民法院(最高裁)の院長は最近、「両会」で業務報告を行い、2023年のいわゆる政治的成果をまとめて発表しました。報告の中で、最高検察長の応勇氏は、国家の安全保障と社会の安定を守る名目で、昨年は240万人以上を逮捕起訴したと明らかにしました。専門家たちは、中国が警察国家に堕し、司法が中共と習近平による独裁を支える道具になっていると指摘しています。

3月8日、中共最高人民検察院の応勇検察長と中共人民法院の張軍院長はそれぞれ中共全国人民代表大会(全人代)で業務報告を行い、昨年1年間の実績を数字で示しました。

応勇氏は報告で、2023年に国家安全と社会の安定を保つため、72万6千人の犯罪容疑者の逮捕を承認し、168万8千人に公訴を提起したと述べました。

すなわち、中共は1年間に国家安全と社会安定を理由に240万人以上を投獄したわけです。

これほどの大きな数字に、人々は驚きを隠せません。

元北京の弁護士・民主活動家、頼建平氏
「これはいくつかの問題を浮き彫りにしています。まず第一に、中国はすっかり警察国家になっています。いわゆる「公検法司」、公安、検察院、法院、司法局は、弾圧に加担する特務機関に堕ちてしまいました。彼らはボロ隠しをせず、完全に独裁や一党支配を維持する道具へと変貌しました。法治主義の欠片もなく、完全に独裁支配の道具となったのです」

在米経済学者の李恒青氏
「240万人が逮捕されたり起訴されたりしています。この膨大な数は、社会が調和を欠いていること、安全でないこと、そして多くの危険要素が存在することを物語っています」

在米経済学者の李恒青氏は、「中共は今やすべての人をスパイとみなし、しばしば庶民や外国人投資家、外国人記者にスパイ容疑をかけている。 中共は、国家安全や安定維持の名の下に、様々な冤罪を負う人権活動家も逮捕している。これらの人々も逮捕された240万人の中に含まれているはずだ」と指摘しています。

頼建平氏
「いわゆる検察官や人民法院は、それを恥じるどころか誇りに思っており、自分たちの政治的成果として宣伝しています。 これほど国民の権利と自由を侵害し、何百万人もの中国国民をでっち上げの罪で逮捕・起訴しているのに、司法機関は自分たちが非常に立派で、優れた政治的功績をたくさん残したと思っています」

元北京の弁護士で民主活動家の頼建平氏は、中国の国家安全保障に問題はないと述べています。 中共のいわゆる国家安全保障問題は、中共の権威主義と独裁が直面している問題だと指摘しました。

頼建平氏
「国家安全問題はどこにあるのですか。戦争であれ、外敵の侵略であれ、いわゆる秘密機関の浸透であれ、どの国もいわゆる国家安全を侵害する動機を持っていません。では、中共が指しているのは誰の安全保障でしょうか。それは中共の安全保障であり、習近平個人の安全保障です。守られているのは国家の安全ではなく、党の安全であり、習近平の安全なのです」

中国では、拘留の他に、「指定居所監視居住」や「闇監獄」など秘密勾留措置、国安警察による尾行監視など、法の枠外で行われる手段があります。これらの手段は中共公安、検察院、法院などによって大量に乱用されています。このような勾留措置を受けた人は計り知れません。応勇氏の報告書では、これらの法に準じていない手段は触れられていません。

一部の時事評論家は、240万人が逮捕・起訴されたという数字は驚異的だと思っています。しかし、応勇氏が公開したデータは、中共によって拘束されている人数は、氷山の一角に過ぎない可能性があると指摘しています。

李恒青氏
「経済状況が非常に厳しくなったことで、民衆の不満が噴出しています。以前は経済が好調な時には、お金で問題を解決することができましたが、現在の経済不況では、お金を使って問題を解決する余裕すらありません。このような状況の下で、かつては平凡だった事柄が深刻化し、非常に複雑な問題へと変貌しています。これは、社会の対立がより激化しており、危機的状況が迫っていることを示しているでしょう」

応勇氏はまた、報告書の中で、反腐敗検察官が各レベルの監督委員会から2万件の照会を受け、元省級幹部25人を含む1万8000人が起訴され、贈収賄罪で2593人が起訴されたと述べています。

中共最高人民法院の張軍院長も同日の報告で、最高人民法院は2023年に2万7000人に対する汚職・賄賂などの職務犯罪事件2万4000件を結審させたと述べました。また、民間企業の汚職撲滅と「内通者の摘発」を支援しています。非国家公務員の受賄や職務横領など、8100人が関与した6700件の案件に対して裁判を審理し、終了させたとのことです。

賴建平氏
「検察機関や人民法院が事実を捻じ曲げ、人々や世界の世論を騙しています。いわゆる職務犯罪や汚職、腐敗は、最下層の村の幹部から最上層の中央委員、政治局委員、さらに常務委員に至るまで広がっています。数万件の事件、数万人の関与者はあり得るのでしょうか。実際には、最低でも年間数十万件の事件が発生しているはずです。どうして数万人なのでしょうか」

頼建平氏の分析では、最高人民検察院と最高人民法院のトップがこのような行動を取る背景には二つの可能性があります。一つは、実際の数字を隠蔽し、意図的に事件数を少なく修正することです。もう一つは、党員の不正行為を黙認し、彼らが恥知らずに汚職を行うのを許しているということです」

 
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