FBIは今月、中国共産党(中共)の指示を受け、海外で反体制派などの情報を秘密裏に収集していたとして、中共の代理人とされる2人を逮捕しました。こうした中、大紀元は政治関連の追跡対象者のデータベースを入手しました。名簿には1万人を超える人物が含まれています。ネット上の動向追跡から個人情報の収集、海外での代理人の勧誘まで、このデータベースからは、中共による越境弾圧の仕組みの一端が浮かび上がります。国外に出た後も監視が続いている実態がうかがえます。
最近、大紀元は中共の政法部門から流出したとされる政治関連の人物に関する身元・所在調査データベースを独自に入手しました。政治関連とは、中共が政治活動に関係していると認定した人物を指します。身元・所在調査は、対象者の身元や住所などの個人情報を突き止め、その後の措置に利用するためで、場合によっては迫害につながる可能性もあります。データベースには現在、2万4170件の記録があり、対象者は1万人を超えます。
記録では、大紀元や新唐人テレビなどのXやフェイスブック上での動向が重点的に追跡されていました。さらに、ネット上のアカウントから実名、住所、勤務先、家族に関する情報まで特定しようとしていたことが分かっています。
特に懸念されるのは、データベースに中国国内の住所が記録されている人物が少なくない点です。対象者が当局者の訪問を受け、脅迫される危険があることを意味します。
時事評論家 鄭浩昌氏
「対象が1万人を超えるといっても、それほど多い数字ではありません。中共の政法部門の監視網は、街道レベルの治安管理部門や総合治安管理センターにまで及んでいます」
国家安全保障戦略学者 開南大学副学長 陳文甲氏
「報道内容が事実であれば、こうした大規模なデータベースを構築する目的は、国外に出ても中共の支配に異議を唱えにくくすることにあります。政治的な統制という観点から見ると、個人情報を記録することで、異議を唱える人々のつながりを把握し、個人の弱点を探ることができます。さらに、特定の人物に圧力をかけることで、集団全体に自己検閲を促します。特にネット上のアカウントと実名、住所、家族の情報を結びつければ、ネット上の言論監視を現実の脅威に変えることができます」
名簿には、米NYを拠点とする古典芸術団「神韻芸術団」の関係者や、海外で活動する中国の民主化運動関係者なども含まれています。
ネット上の動向を追跡し、個人情報を集め、さらに工作員やスパイに具体的な身元や住所を調べさせます。この名簿からは、中共による越境弾圧の一連の仕組みが浮かび上がります。国外に出た後も、監視され続ける構図です。
ただし、現時点ではデータベースの正確性を独立して確認できていません。大紀元の記者が一部を確認したところ、著名人に関する記載の中には、実際の状況と一致するものもあります。
陳文甲氏
「FBIは、中共による弾圧の手段として、嫌がらせや脅迫のほか、親族や友人への脅迫や拘束などを挙げています。最も悪質なのは、家族への圧力を通じて言論の自由を封じることです。中共は、国内で行っている社会統制の手法を海外にも広げ、恐怖によって市民の公共活動への参加を萎縮させ、異論を認める民主社会の空間を侵食しようとしています」
こうした状況を受け、民主主義国家には、関係機関の連携を強化して被害者を保護するとともに、背後の指揮系統まで追及するよう求める声が上がっています。代理人だけを摘発するのではなく、その背後にいる指示役を逃さないための対応が必要だとの指摘も出ています。




