アップルが新型アイパッド発表、教育市場に焦点 従来価格据え置き

[シカゴ/サンフランシスコ 27日 ロイター] – 米アップル<AAPL.O>は27日、教育分野向けに開催したイベントで、新型タブレット端末「iPad(アイパッド)」を発表した。教育機関や学生向けソフトも拡充し、米教育市場でのシェア拡大や学生ら若い世代の囲い込みを目指す。

新型アイパッドは「ApplePencil(アップルペンシル)」に対応するほか、内臓プロセッサもアップグレードされ、スマートフォン「iPhone(アイフォーン)7」と同じ「A10フュージョン・チップ」を搭載する。画面サイズは9.7インチ。

ただ、価格は学生・教育機関向けが299ドル、一般向けが329ドルからで、従来価格を据え置き。一部アナリストは、安価なラップトップパソコンからの競争に対抗するため、アップルが値下げに動くと予想していた。

アップルペンシル価格も従来価格を維持。学生・教育機関向けが89ドル、一般向けが99ドル。

フューチャーソース・コンサルティングのデータによると、幼稚園から高校卒業までの米教育市場におけるアップル製品の浸透度は第3・四半期に17%。半面、教育機関に出荷されたモバイル機器の60%はアルファベット<GOOGL.O>傘下グーグルの基本ソフト(OS)「グーグル・クロームOS」を搭載、22%がマイクロソフト<MSFT.O>の「ウインドウズ」搭載となっている。

また、アップルの昨年の総売上高(2292億ドル)に占めるアイパッドの比率はわずか8.3%と、アイフォーンの約62%を大幅に下回っている。

 
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