中国メディア「武漢で50万人感染」記事は即削除

武漢市では14日から、全住民を対象に核酸検査を展開し、10日間で終わらせるとしています。中国の複数のメディアが4月に行なった検査から、武漢では少なくとも50万人が感染している可能性があると報じましたが、記事はすぐ削除されました。しかし、削除されたことにより、返って注目を集め、議論を呼んでいます。

武漢市当局は先日緊急通知を出し、全市民を対象に10日間で中共ウイルスの核酸検査を行うと知らせました。

「財新網」は5月12日の記事で、武漢では4月にすでに11,000人の血清疫学のサンプリング検査を行なったが、5〜6%のサンプルから陽性反応が示されたと報じています。つまり、武漢全体の感染率は5〜6%ということになります。

新浪(シンラン)、搜狐(そうふ)などのポータルサイトも15日、この文章を転載し、武漢の1,100万人のうち、少なくとも50万人が感染している可能性があると伝えました。一方、これまでに感染が確認されたのは5万人あまりに過ぎず、すなわち90%の感染者はまだ発見されていないとしています。

しかし、これらの文章は掲載後すぐ削除されたため、返って人々の注意を引いています。

武漢の匿名希望の市民は、4月に検査を受けた11,000人は全部閉鎖された居住区に住む住民で、外出はしていないといいます。当局は感染率の高さに驚き、緊急通知を出して、全市民の検査を実施していると話しています。

匿名希望の武漢市民
「武漢では実は2組に分かれて検査が行われている。一つは血液検査で、ほとんどの地区で政府の指示通りに核酸検査を行なっている。この検査で陽性反応が出ても感染者数にはカウントしない。しかし、国際上では陽性が出れば感染者として数える。こちらでは症状が出ない限り、カウントしない」

この市民はさらに、今回の全市民検査で陽性反応が出た人がいるが、これは3月の初めに方艙医院を閉鎖したことと関係あると述べています。

匿名希望の武漢市民
「方艙医院の閉鎖後、検査で陰性と出た人たちが家に戻った。それから一人から二人が感染し、二人から三人が感染し、最終的には『三民居住区』のように感染が爆発的に増えた。他の地区でもこれらの人が帰宅後再び陽性になり、濃厚接触者の家族はそのままテルに送られ、隔離されている」

この市民は、武漢の政府関係者はこれらの人々が帰宅するとどのような結果になるのかをはっきりと分かっていながら、自身の官職を守るために、ずっと隠蔽しているのだと述べます。現在行なっている検査も、当局の目的は偽のデータを作るためであり、また各国から返品された検査キットの在庫を吐くためでもあり、このことで検査キットのメーカーはまた一儲けできるのだと述べています。

 
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