米コダック社 新疆に関する投稿で反発受け中国に謝罪

米写真用品メーカー、イーストマン・コダックは最近、中国共産党に譲歩しました。同社は7月20日、新疆ウイグル自治区での大規模拘束に関する投稿をインスタグラムに掲載した後、猛バッシングを受け、中国への謝罪を表明しました。

コダック社は先週、インスタグラムに一連の写真を投稿しました。

写真には、新疆ウイグル自治区における様々な場面のウイグル人を捉えています。記載されたコメントには、新疆で起きている大量拘束について述べられています。

インスタグラムの投稿について、実際はコダック社側が作成したものではなく、フランス人写真家のパトリック・ワック氏が撮影した写真および述べた意見を掲載したものでした。ワック氏は、新疆ウイグル自治区を「ディストピア」と呼び、新疆で起きている大量拘束について訴えました。このことにより、ワック氏もコダック社と同様に中共の官製メディアによる非難の的となりました。

中国メディアやネットユーザーからの反発を受け、コダック社は20日に投稿を削除し、2つの謝罪文を発表しました。

インスタグラムに投稿された謝罪文では、「ワック氏の見解はコダック社を代表するものではない。誤解や不快感を与えてしまったことをお詫び申し上げる」と表明しました。

一方、中国のメッセンジャーアプリ・ウィーチャット(微信)に投稿された文章では、より丁重な謝罪を表明しています。

「長い間、コダック社は中国政府と良好な関係を維持してきました。今後も中国政府を尊重していきます。私たちは、自身を見直し、修正していきます」

多くの米メディアがコダック社の謝罪を批判しています。また、ワック氏も、謝罪文が「多くの人を失望させている 」と述べ、不満を示しています。

新疆ウイグル自治区では、100万人以上のウイグル人が恣意的に拘束されていると言われています。多くのウイグル人は、拷問や強制不妊手術、強制労働、さらには強制臓器摘出の対象となっています。多くの国が新疆で起きている人権問題を「ジェノサイド」と認定しています。

最近、中国に謝罪したのはコダック社だけではありません。米国のスタープロレスラーで俳優のジョン・シナ(John Cena)氏は台湾を国と呼んだ発言をした後、中国で批判の声が上がり、謝罪を表明しました。

また、NBAは2019年に、ゼネラルマネージャーの一人が香港の民主化デモを支持するツイートを投稿したことで、謝罪しました。

 
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