中国経済の低迷が続き、国民の消費力も低下しています。最新のデータによると、2024年の中国の一人当たり純資産所得の成長率は、過去10年間で最低水準に落ち込みました。これにより、一部の中間層の資産が目減りしている実態が浮き彫りとなっています。
中国国家統計局のデータによると、2024年の中国における一人当たりの純資産所得は3435人民元で、前年同期比2.2%の増加にとどまりました。これは、2014年以来最低の年間成長率となります。
公式データによると、2019年以降、一人当たりの純資産所得の成長率は継続的に低下しています。ただし、唯一の例外となったのは2021年で、その年の成長率は10.2%を記録しました。
米サウスカロライナ大学エイケン商学部 謝田教授
「このデータには水増しの可能性があり、あまり信頼できるものではないと考えています。特に、中国の一般市民の資産価値、特に不動産価格の下落は、通常の範囲を超えたものです」
純資産所得には、家賃収入、利息、配当金などが含まれ、経済が発展している地域の世帯収入において重要な構成要素となっています。
大紀元のコラムニスト 王赫氏
「このデータは、中国経済がこれまでにないほど深刻な困難に直面していることを示しています。資産所得の減少は、この層の人々が経済的に大きな打撃を受けていることを意味します」
米国の経済学者 黄大衛(Davy J.Wong)氏
「通常、健全な社会においては、中間層が社会の支えとなる存在です。しかし、多くの中間層が貧困層へと転落すれば、社会の構造的安定が崩壊する可能性があります」
データによると、一部の大都市において、一人当たりの純資産所得がマイナス成長に転じており、中間層の資産価値が下落している実態が浮き彫りとなっています。
北京市の例を見ると、一人当たりの純資産所得は3年連続で減少しています。2024年は前年同期比0.6%減の1万2205元となり、北京市の一人当たりの給与の5分の1以上を占めています。
謝田教授
「この状況が続けば、消費が抑制され、さらに消費の質が低下することは避けられません。消費が一段と縮小すれば、すでに衰退傾向にある中国経済は、さらに深刻な不況へと陥り、景気低迷が長期化する可能性があります」
純資産所得の減少は、不動産市場の低迷が中間層の家庭に与えている影響を浮き彫りにしています。
王赫氏
「中国経済の内需不足の大きな要因の一つは、中間所得層の購買力の低下です。彼らの手元資金が減少し、より慎重になり、消費を控える傾向が強まっています。その結果、消費の低迷が続き、経済全体が悪循環に陥っているのです。この状況は非常に深刻であり、中国経済の冷え込みが長期化することを示しています」
不動産調査機関である中国指数研究院のデータによると、2024年12月時点で、中国の50都市における平均家賃は前年同月比で3.3%下落しました。特に北京市では、5.4%の下落が確認されています。
公式データによると、2024年の不動産販売面積は前年に比べて12.9%減少しました。
黄大衛(Davy J.Wong)氏
「収入が減少すれば、賃貸や住宅購入に充てる資金も限られ、全体的な消費も低迷します。さらに、資産所得の減少に加えて、給与所得の減少や失業率の上昇が重なることで、中国国内の消費支出は一層抑制されるでしょう」
2月14日、バークレイズ銀行が発表した報告によると、中国の不動産販売額は2024年に13%減少したのに続き、2025年にはさらに10%減少する見通しです。不動産市場の調整や縮小は、2030年まで続くと予測されています。
黄大衛(Davy J.Wong)氏
「市場の不安定化がさらに進み、中間層の貧困化が進むことに加え、株式市場や不動産市場の低迷が続けば、国内外の投資家にとって深刻な警告となります。その結果、多くの資金が中国市場への投資をためらい、国内資本の流出も加速する可能性があります」
中国の消費データも低迷が続いています。消費者信頼感指数は、2022年1月の121.5から急落し、2024年12月には86.4まで低下しました。
黄大衛(Davy J.Wong)氏
「さまざまな経済的圧力により、中間層や低所得層の家庭は、将来に対して単なる不安ではなく、悲観的、さらには深刻な懸念を抱くようになっています。これにより、消費の抑制や生活の質の低下を招くだけでなく、社会の不安定化、自殺率の上昇、さらには集団抗議などの社会問題を引き起こす可能性があります」
中国の株式市場は長期にわたり低迷が続いています。2月17日、中国共産党(中共)の指導者が民間企業との座談会に出席し、市場の信頼回復を図りました。しかし、翌日には中国の主要3株価指数がそろって下落しました。
専門家は、多くの人々が投資を控え、不動産や株式の購入をためらっている現状を指摘しています。この傾向が続けば、中国経済のデフレーションがさらに進行する可能性があるとみられています。




