米が対中関税さらに10%引き上げ 中国経済に追い打ち

ホワイトハウスは最近、中国製品に対して、3月4日から10%の関税を上乗せすると発表しました。これを受け、中国の株式市場は直ちに下落し、輸出業者は戸惑いを見せ、打つ手がない状況に陥っています。分析によると、北京の対米報復措置には限界があり、外資の中国撤退や各種サプライチェーンの移動は今後も続くと見られていると指摘しています。

記者
中国への10%の関税はすでに実施されました。対応を計画していますか?

トランプ米大統領
さらに追加で10%引き上げへ

記者
さらに追加で10%引き上げへ

2月27日、米国のトランプ大統領は、3月4日から中国製品に対してさらに10%の関税を追加すると発表しました。

米大統領選挙期間中、トランプ氏は中国製品に最大60%の関税を課すと宣言していました。ホワイトハウスに復帰した後、北京に対し、フェンタニルなどの薬物流入阻止、貿易赤字の削減、不公正競争の是正を迫るため、トランプ氏はすでに2月初めに中国製品に対して10%の関税を追加していました。

台湾の金融経済専門家 黄世聡氏
「実際のところ、トランプ氏は段階的に圧力を強める手法を取っています。例えば、最初に10%の関税を追加し、その後さらに10%を上乗せするというかたちです。こうした方法で徐々に関税を引き上げることで、中国(中国共産党)との交渉における交渉材料を増やしているのだと思います」

中国資本市場に詳しい徐真氏
「影響が大きいのは、消費電子製品と衣料品の2つの分野です。これらの製品は米国への輸出量が比較的多いため、今回の関税措置の影響を強く受けることになります」

専門家の試算によると、これまで米国が中国からの輸入品に課していた平均関税率は約20%でした。今回の追加措置によりさらに20%が上乗せされ、総合税率は40%に達し、ほぼ倍増する見込みです。

28日、中国の主要株式市場は取引開始直後から下落し、最終的に上海A株は1.98%下落、深セン成分指数は2.89%下落、香港株式市場も3.28%下落しました。

中共外交部の報道官は定例記者会見で、米国に対し「強い不満」を示し、あらゆる必要な対抗措置を取ると強く主張しました。

これについて、台湾の金融経済専門家の黄世聡氏は、米国が対中関税を引き上げ続けることで、中国経済全体に大きな影響を及ぼすと指摘しました。一方で、中国共産党(中共)が発表した対抗措置として、米国の石炭や農機具に関税を課すなどの措置を講じていますが、実際の効果は乏しく、単なるパフォーマンスに過ぎないように見えると述べています。

黄世聡氏
「実際のところ、中国(中共)が取れる対抗措置は非常に限られています。結局のところ、どちらが相手をより必要としているかが重要ですが、明らかに中国のほうが米国を必要としており、米国はそれほど中国を必要としていません。この状況で貿易戦争が激化すれば、中国は有効な反撃手段を持たないのが実情です」

近年、低迷する中国経済に回復の兆しが見られていません。不動産危機、地方債務の急増、消費市場の低迷、多数の企業の倒産、高失業率、外資の大規模な撤退などの問題が深刻化し続けています。さらに、今回の米国による関税引き上げが加わり、中国経済はまさに追い打ちをかけられる状況となっています。

中国浙江省で通信機器の輸出業を営む蒋さん(仮名)は、メディアの取材に対し、米国の追加関税の報道を聞いて「皆が困惑し、打つ手がない」と語りました。

蒋さんは、周囲の貿易業者のうち「10社中3社がすでに東南アジアに工場を建設している」と明かし、自身も米国の関税を回避するために日本での工場設立を計画していると述べました。

また、ホワイトハウスは対中関税の引き上げに加え、欧州連合(EU)などとの関税を対等にし、不公平な貿易を是正することを目指しています。トランプ氏は、3月4日からメキシコとカナダの製品に対し25%の関税を課すと発表しました。

この措置は、中国製品の輸出ルートにも影響を及ぼします。例えば、昨年の中国からメキシコへの輸出額は902億ドルに達しており、そのうち相当な割合がメキシコを経由して米国へ輸出され、高関税を回避する手段として利用されていました。

黄世聡氏
「
米国が世界中にこれほど多くの関税を課しているため、サプライチェーンが最終的に米国に向かうのは避けられません。そして、サプライチェーンの移動について言えば、当然ながら企業は関税が最も低い国を選ぶことになります。今後、サプライチェーンは関税負担の少ない国へと集中していくでしょう。明らかに中国はその対象にはなりません。したがって、これからサプライチェーンが中国からより一段と離れていくと考えられます」

ベッセント米財務長官は最近、メディアに対し、メキシコ政府が米国と協力して中国製品に関税を追加する可能性を示唆したことを明らかにしました。さらに、カナダも同様の措置を取れば、「ある程度、北米の経済的な要塞を築き、現代史上最も不均衡な経済環境の中で、洪水のように流入する中国製品を食い止めることができる」と述べました。

 
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