ミャンマーでM7.7の大地震が発生し、遠く離れたタイ・バンコクでは、中国資本が建設を請け負っていた33階建てのビルが突如として倒壊しました。これを受け、タイ当局は調査委員会を設置し、タイのペートンタン首相も関係者に対し説明を求める考えを示しています。
タイのペートンタン首相
「現時点で、タイ国内で地震の影響がありましたが、すでに正常な状態に戻っています。今後は、各建物に対して点検を実施し、それぞれの管理チームが監督責任を持つことになります」
ペートンタン首相は、先月29日の記者会見で、現地の建築委員会の協力を得て、各建物の点検を実施すると発表しました。また、少なくとも8人の死亡者を出したビルの倒壊原因についても、調査を進める方針を示しました。
ペートンタン氏は、このビルがバンコクで今回の地震によって倒壊した唯一の建物であると明かしました。
ペートンタン首相
「バンコクでは1棟の建物が倒壊しましたが、これは唯一のケースです。この建物はまだ建設中であり、首都内の他の建物では、今回のような致命的な被害は確認されていません」
建設中だったタイの会計監査院の新庁舎は、中国鉄路工程総公司(CREC)の子会社である「中鉄十局」が施工を担当していました。
タイの現地メディアによると、建設中だったこの庁舎の建設費は約6300万ドル(約94億4200万円)にのぼり、施工を担当した中鉄十局は、梁を使用しない「無梁スラブ構造」の採用を誇らしげにアピールしていました。しかし、この建物は、震源から千キロ以上離れたミャンマーで地震が発生した際の揺れに耐えられず、倒壊しました。
3月28日にバンコクで倒壊した高層ビルについて、救出の「ゴールデンタイム」はすでに過ぎました。タイ現地時間の31日夕方までに、タイの救助当局は死者数が14人に増えたと発表しましたが、依然として数十人が行方不明のままです。前日には、タイメディアが、76人が行方不明と報じており、実際の人数は明らかになっていません。
事故発生後、バンコク市当局はビルの崩壊現場を災害管理区域に指定し、許可のない立ち入りを禁止しました。しかし、3月29日、中国人男性4人が混乱に乗じて現場に侵入し、32点の書類を持ち出そうとしたところを、警察に現行犯で逮捕されました。
バンコク警察によると、逮捕された4人の中国人男性はいずれもある建設会社の社員で、現在は一時的に釈放されています。ただし、持ち出そうとした32点の書類は押収されました。警察の説明によれば、これらの書類には建設請負業者に関する情報や工事関連の資料、施工説明などが含まれており、現在も詳細について調査が進められています。




