中共との協力と暴力容認で ハーバード大の留学生受け入れ資格停止

5月22日、米国土安全保障省のクリスティ・ノーム長官は、ハーバード大学の「学生および交流訪問者プログラム(SEVP)」の認証を終了するよう命じました。ノーム長官は、同大学が「暴力や反ユダヤ主義を助長し、中国共産党(中共)と連携している」と非難しています。

米国土安全保障省は5月22日、ハーバード大学の「学生および交流訪問者プログラム」の認証を終了したと発表しました。ハーバード大学が中共との協力、キャンパス内での暴力や反ユダヤ主義、テロ行為の支持を学生に促したとして、責任を追及すると説明しています。同日、このニュースは中国のSNS「微博」で大きな関心を集め、トレンドランキングの1位となり、多くの中国人ネットユーザーの間で活発な議論を呼びました。

米国土安全保障省の声明では、ハーバード大学の指導部は、反米的・テロを支持するよう扇動する者たちによる個人(多くのユダヤ人学生を含む)への嫌がらせや暴力行為を許容し、かつて尊敬されていた学習の環境を妨げる行為を容認してきたと非難しています。その結果、キャンパス内に安全とは言えない環境が形成されており、そうした扇動者の多くが外国人留学生であることも指摘されています。

また、ハーバード大学の指導部は、中共と協力して行動しているとも非難されています。その一例として、ウイグル人へのジェノサイドに関与していると疑われている中共傘下の「新疆生産建設兵団」の関係者を受け入れ、研修を行っていたことが挙げられています。さらに、ハーバード大学の研究者が中共側の関係者と共同で軍事関連の研究を行っていたことも問題視されています。

時事評論家 李林一氏
「ハーバード大学は以前から中共との関係が比較的密接であったため、自ら気づかないうちに中共に浸透されてしまったのです。今回、トランプ政権が制裁に踏み切ったのは、同大学が新疆生産建設兵団の人材を育成していたためです。すでにこの組織はブラックリストに載っているにもかかわらず、ハーバードはその人たちの育成を続けていたため、制裁対象となったのです」

ハーバード大学には「ケネディ行政大学院」がありますが、海外の華人の間では「第二の中央党校」とも呼ばれています。1990年代から現在にかけて、中共中央組織部によって選抜された多数の省長、市長、党委書記、高度な技術を持つ専門家たちが、この大学院に派遣され、研修を受けてきました。ケネディ行政大学院の研修・滞在経験のある人物には、李源潮、劉鶴、李書磊などがいます。

米サウスカロライナ大学エイキン校ビジネススクール  謝田教授
「もちろん、教育の観点から言えば、中共の官僚たちに西洋の文化や教育、そしてマネジメントの概念を学ばせること自体は、決して間違ったことではありません。しかしその過程で、中共の邪悪な共産主義思想がハーバードや米国社会にひそかに浸透してしまうようであれば、それは非常に扱いづらい問題です」

米サウスカロライナ大学エイケン校ビジネススクールの謝田教授は、ハーバード大学が現在のような状況に至ったことについて、「米国自身にも問題がある」との見方を示しています。現在、米国の大学では左派的なイデオロギーが主流となっており、それが一因になっていると述べています。

謝田氏
「私自身が勤務している大学も含めて、私たちのような保守派の教授はごく少数しかいません。米国ではすでに、社会主義的な思想が大学や学術界に浸透しているのが現実です。そして、それが中共に利用されているのです。中共は当然、ランキングの高い大学、つまり一流校から狙って介入してきます。今回のハーバードのケースを見るかぎり、中共はハーバードを攻略するために相当な労力と資金を投入していることは間違いありません」

ハーバード大学のSEVP認証が取り消されたことにより、今後は外国人留学生を受け入れることができなくなります。現在在籍している数千人の留学生は、米国内で転校をするか、国外に出るかの選択を迫られることになります。ハーバード大学は、国土安全保障省の今回の措置について「違法である」と主張し、学生への支援と指導に全力を尽くしていると述べています。同大学は声明の中で、「このような報復的な措置は、ハーバード・コミュニティおよび我が国に深刻な影響を及ぼし、ハーバード大学の学術・研究の使命を損なう可能性がある」と懸念を表明しました。

米国在住 経済学者 李恒青氏
「これまでの数十年間、米政府にはポリティカル・コレクトネスに基づく多くの方針がありましたが、最終的にはそれが米国に多くの問題をもたらしました。そのため現在、トランプ氏はこうしたポリティカル・コレクトネスがもたらした誤りを正そうと努力しています。こうした改革には、ある程度行き過ぎともいえる強い力が必要になることもあります。今はまさにそうした時期に差しかかっており、米国への留学を希望していた学生たちは、確かにその機会を失ってしまったかたちになります」

米国在住の経済学者である李恒青氏は、否定できない事実として、多くの留学生が米国に来て学ぶだけでなく、さまざまな発明や創造にも貢献し、最終的には米国に残ってこの国の発展に寄与してきたと述べています。その事実を踏まえたうえで、ハーバード大学に対する今回の政府の措置は、象徴的なものであり、長期的な方針というよりは一時的・警告的な意味合いが強いとの見方を示しています。

李恒青氏
「ハーバード大学に対する今回の措置は、実際には象徴的な意味を持っています。なぜなら、米国で外国人留学生を受け入れている多くの大学が、これを一つの警鐘として受け止め、体制の見直しや調整を行うようになるからです。もしそういった調整を行わなければ、連邦政府は連邦補助金の支給を停止する可能性があります」

トランプ政権はまた、コロンビア大学をはじめとする他の一流大学に対しても、研究予算の凍結や取り消しを行い、「多様性・公平性・包摂性(DEI)」の概念を排除するよう求めています。

 
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