米国戦争省(元国防総省)は最近、極めて異例の形で公式に、500人を超える台湾兵士が米国で実施された年次軍事演習「ノーザン・ストライク」に参加していることを認めました。台湾側は2021年以降、5年連続で部隊を派遣してきましたが、従来目立たない形で行われてきました。しかし、今年は過去最大規模の派遣となりました。
米国戦争省が発行する『星条旗新聞』によると、8月に行われた「ノーザン・ストライク」演習には台湾から500人以上の兵士が参加したといいます。台湾は少なくとも2021年以降、規模を抑えながら派遣を続けてきましたが、今年は過去最多の人数となりました。
戦争省関係者によると、これまで長期的な政策のもと、米国は米軍演習への台湾の参加についてほとんど語ることがありませんでした。
そのため、今回は戦争省のメディアが積極的に報じたことは、極めて異例といえます。つまり、米国政府は台湾の参加を外部にアピールしたい意向を示しています。
台湾国防安全研究院研究員 沈明室氏
「もちろん目的は多岐にわたりますが、特に米国自身が公開したという点は、中共の抗議をもはや意に介さなくなってきていることの表れです。他国に対しても米国の行動に歩調を合わせ、台湾との安全保障協力を強化するきっかけとなることが期待されます」
これに対し、中国共産党(中共)国務院台湾事務弁公室の報道官、朱鳳蓮は「米国が台湾とあらゆる形態の軍事的関係を持つことに断固反対する」と強調しました。また、中共駐米大使館の報道官、劉鵬宇も抗議の姿勢を示しています。
一方、米上院のデブ・フィッシャー議員は最近台湾を訪問し、「台湾海峡で紛争が発生すれば、世界に壊滅的な影響を及ぼします」と指摘しました。経済面では金融危機を引き起こし、軍事面では大規模な紛争の火種になる可能性があると警告しています。
フィッシャー議員
「台湾は米国の信頼性を映し出す試金石であり、法の支配に基づく開かれた国際秩序を維持するうえで極めて重要です。台湾が圧力に屈すれば、その影響は台湾海峡を超えて広がり、世界規模で同盟国の信頼を揺るがし、敵対勢力を勢いづけることになるでしょう」
フィッシャー議員は、ワシントンと台北に対し、軍事的な抑止力の強化を求め、これを2026年度の国防権限法案に盛り込むよう呼びかけました。
フィッシャー議員
「私はこの問題を上院の軍事委員会における最重要課題に位置付けています。2026年度の国防権限法案は、その決意を具体化するものです」
また、カナダのテレビ局は、カナダのフリゲート艦「ケベックシティ」と豪ミサイル駆逐艦「ブリスベン」が、台湾時間9月6日早朝に南から北へ台湾海峡を通過したと報じました。
カナダ政府によれば、フリゲート艦「ケベックシティ」は現在、インド太平洋地域における平和と安定の維持を目的とした軍事的取り組み「ホライゾン作戦」を遂行中です。同艦はこれに先立ち、豪州および米国とともにフィリピン近海での共同演習にも参 加していました。こうした動きに対し、中共は強く反発し、「南シナ海において緊張を煽っている」と主張しています。
台湾の立法委員・王定宇氏は、「こうした活動は、台湾海峡が国際水域であり、中共が主張する内海ではないことを示す意図があります。米国を中心とする自由で民主的な陣営が自由航行作戦を展開する目的は、『第一列島線』に国際的な関心を集めることにあります」と述べました。これに先立ち、中共の航空機および艦艇が台湾海峡周辺で、計36回にわたり活動していたことが明らかになっています。




