中国の「年越し未払い問題」噴出 党機関紙従業員も抗議

年末が近づく中、中国各地で賃金の支払いを求める動きが相次いでいます。北京から広西にかけて、鉄道建設大手の「中国鉄建」傘下の中鉄六局集団や中国共産党(中共)の機関紙「広西日報」、さらには青海省の電力建設現場に至るまで、未払賃金の支払いを訴える従業員の姿が見られます。中には子どもを連れて賃金を求める母親もおり、経済の低迷が続く中で地方財政が逼迫し、労働者の権利が危うくなっている現状が浮き彫りになっています。

12月11日、ネット上の投稿によると、中鉄六局集団が手がける北京都市副中心・運東路の道路工事第1工区で、労働者への賃金未払いが発生し、支払いを求める人々が現場に集まったといいます。

また、12月10日には、広西チワン族自治区の南寧市にある共産党機関紙「広西日報」の会社ビル前に多くの出稼ぎ労働者が集まり、同社が出稼ぎ労働者への支払いを怠っていると訴えました。

広西チワン族自治区の住民
「ここは『広西日報』社ですが、私たちへの賃金を支払ってくれません。警備員を配置して中に入らせず、問題の解決に応じてくれません」

青海省の中共電建集団火力発電ユニットプロジェクト部では、若い母親が乳児を抱えながら賃金の支払いを求める様子が注目を集めました。

さらに、深センでは、テクノロジー大手のイーリション・テクノロジーでも、大規模な賃金引き下げを受けて、労働者の大規模ストライキが発生しました。

カナダ在住の華人作家・民主活動組織「民陣」グローバル副主席 盛雪氏
「年末に各地で賃金請求の動きが相次いでいることは、中国が抱える構造的な危機がもはや隠しきれなくなっている証拠です。工場や建設現場、サプライチェーン、資金繰りなどが軒並み停滞しており、地方政府も救済の余力を失っています。賃金請求の動き自体は今に始まったことではありませんが、体制の構造的崩壊が進んでいることを如実に示しています」

ここ数年、中国経済の低迷が続いており、不動産市場の崩壊や建設業の受注激減によって、出稼ぎ労働者の収入は大幅に減少しています。さらに、地方政府の債務破綻が相次ぎ、工事代金の未払いが横行する中、出稼ぎ労働者が賃金を取り戻すのはより一段と困難になっています。

同時に、外資系企業の中国市場からの撤退も進んでいます。

最近では、キヤノンやホンダが、それぞれ中国国内の工場を閉鎖しました。

また、下着メーカーの「トリンプ」やアパレルメーカー「エタム」など、多くの外資系衣料メーカーも相次いで中国市場から撤退しています。

専門家は、中国経済の長期低迷に加え、外資系企業が直面する政策の不透明さやデータ管理をめぐる規制強化など、経営環境の悪化が撤退の流れを加速させていると分析しています。

盛雪氏
「外資の撤退が続き、世界のサプライチェーンは中国から急速に切り離されつつあります。不動産市場も全面的に崩壊しています。根本的な問題は、中共が長年にわたり歪んだ搾取的な発展モデルと粉飾を前提とした経済構造を築いてきたことにあります」

北京市の元弁護士 梁少華氏
「中国市場はすでに崩壊し、もはや積極的に維持できる段階ではありません。その結果、政府は表向き「改革開放」を掲げていますが、それはあくまで経済面に限定され、政治面での緩和は一切進んでいません。現在も強い抑圧体制が敷かれ、多くの活動家や反対派が逮捕されています。中共はいま、まさに崩壊の瀬戸際にあるといえます」

 
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