中国共産党(中共)の重要政治会議「両会」が開催されていますが、多数の高官や将校が欠席しました。評論家は、これは中共内部の人材不足を浮き彫りにするだけでなく、習近平と軍との対立が一層深刻化していることを示していると指摘しています。同時に、中共が海外で行っている越境弾圧が、今後さらに拡大する恐れもあるといいます。
両会では、内部情勢に水面下で不穏な動きが広がっています。前外交部長の秦剛が副部級に降格したと伝えられるほか、張又侠が拘束された後、初めて習近平が公に軍関連の会議に出席しました。会議上、「軍に二心があってはならない」と強調し、反腐敗運動を継続する方針を強調しました。
評論家は、これは中共内部の人材不足を示すだけでなく、党首と軍との対立が一層深刻化していることを示していると指摘しています。
アジア太平洋平和研究基金会CEO 董立文氏
「全人代の欠席者名簿と、全国政協の欠席者名簿を比較したところ、さらに残酷な事実が判明しました。つまり、習近平による軍の粛清は、すでに退役した将軍にまで及んでいるということです。理由や論理が何であれ、現実が示しているのは、中共軍にとって最大の敵は、習近平本人だということです」
淡江大学両岸関係研究センター主任 張五岳氏
「今年の全人代代表は約2765名ですが、そのうち113名が理由不明で欠席しています。これはパンデミック期間を除けば過去最多です。19名の全人代代表が資格を剥奪されています。そのうち9名は将軍級、3名は国家級副職にあたる人物です。その中には政治局委員の馬興瑞も含まれています」
台湾大陸委員会(陸委会)も今回中共が新たに打ち出した「民族団結進歩促進法」に注目しています。同委員会は、20年前の「反国家分裂法」が防御的な「レッドライン」だったのに対し、今回の法案は「独立反対・統一促進」をより積極的に推し進める性格を持つと分析しています。
台湾大陸委員会政務副主任委員 沈有忠氏
「私たちは、中共による越境弾圧行為が継続的に行われ、その範囲が拡大し、手法も一層強まっている状況を注視しています。標的は企業から政府まで、政府関係者には司法関係者や中華民国国軍の兵士も含まれます。さらに、立法委員をはじめとする民意代表、個々の個人にも及んでいます」
一方、中共の外交部長・王毅は今回、欧州や日本に加え中東情勢にも言及し、「主権・安全・領土の完全性の尊重を強調しました。しかし、台湾の大陸委員会はこの発言に対し、中共こそがインド太平洋地域や台湾海峡において、一方的な行動や覇権的いじめを繰り返している張本人だと批判しています。




