米下院 中国共産党系の詐欺ネットワークを暴露 米国の安全保障を脅かす

米国下院の中国問題特別委員会はこのほど公聴会を開き、中国共産党(中共)と関連する巨大な詐欺ネットワークの実態を明らかにしました。このネットワークは米国人から資金をだまし取り、米国の安全保障を脅かしているほか、人身売買、サイバー犯罪、違法な金融活動にも関与しているとされています。  

5月19日、米国下院の中国問題特別委員会は議会議事堂で、「犯罪・腐敗・権力 米国人を標的とし、米国の安全を脅かす中共関連詐欺ネットワークの台頭」と題する公聴会を開催し、近年急速に拡大する国際的な詐欺活動に焦点を当てました。  

同委員会ジョン・ムレナールの委員長は冒頭で、米国は史上最も急速に拡大し、かつ最大規模となる金融上の脅威に直面していると述べました。  

共和党下院議員 ムレナール氏
「これは中国によって推進されている産業規模の詐欺システムであり、東南アジアにおける腐敗した統治や不十分な管理、さらに違法な金融活動が温床となっています。2024年、米国人はこれらの詐欺により少なくとも100億ドル(約1兆5500億円)の損失を被りました」  

同委員会の民主党筆頭議員、ロ・カンナ氏も、多くの詐欺ネットワークの拠点が東南アジアに集中し、中国とつながりを持つ犯罪組織によって運営されていると指摘しました。そして、米国の一般市民が銀行口座の資金を、これらの犯罪組織の首領や中共政権側に送金していると述べました。  

米国のジャーナリストである黄子茵氏は、この種の詐欺が長年にわたり中高年層を標的としてきたとし、自身の義母も被害者の一人であると語りました。  

米国ジャーナリスト 黄子茵氏
「私の義母は高齢で、オンラインで友人を作るのが好きです。相手は貧しさを装い、『家族に不幸があった、助けが必要だ』などと訴えてきます。こうした手口は防ぐのが非常に難しいのです」  

米連邦取引委員会が以前発表した報告によりますと、2024年には約260万人の米国人が詐欺被害を申告し、損失額は125億ドル(約1兆9400億円)に達しました。これは2023年と比べて25%の増加です。  

軍事分析チャンネル「マーク時空」司会者 馬克氏
「米国人に対する詐欺の結果、社会的負担が実質的に増大しています。これは一種の戦争、いわゆる『超限戦』の一つであり、同時にサイバー戦争でもあります」  

19日、下院中国問題特別委員会の与野党幹部は新たな調査報告も公表し、東南アジアに集中する「中国と関連する巨大な詐欺拠点ネットワーク」の存在を明らかにしました。このネットワークは毎年少なくとも100億ドル(約1兆5500億円)を米国人からだまし取っており、人身売買やサイバー犯罪、違法な金融活動にも関与しているとされています。  

海外中国人権弁護士連盟責任者 呉紹平氏
「東南アジア諸国は中共の影響下にあり、ミャンマー、カンボジア、ラオスなどでは、その影響が及ぶ範囲でこうした犯罪組織が多数存在しています。かつては主に中国人を標的としていましたが、現在では世界各国の人々を対象としています。さらに各国の人々を拉致し、詐欺拠点に送り込んで詐欺活動に従事させています。もし中共がこうした組織に相応の支援や後ろ盾を与えていなければ、存続できなかったはずです」  

報告書は、これらの詐欺ネットワークが単に米国人をだましているだけでなく、東南アジアの安定を損ない、同時に同地域における中共の影響力拡大にもつながっていると警告しています。  

また関係筋によりますと、東南アジアの詐欺拠点における通信インフラ、本人確認情報、SIMカード、電力供給、さらには資金決済ルートが、中共政権と関係していることが明らかになっています。  

呉氏は、中国国内では金融規制が極めて厳格であるにもかかわらず、詐欺拠点では短時間で巨額の資金移動が可能である点に疑問を示し、その背後に金融システムの関与がある可能性を指摘しました。  

吳紹平氏
「中国では、通常1万〜2万元を引き出すことさえ容易ではなく、数千元でも証明書の提示が求められる場合があります。しかし、これらの詐欺グループは、数秒から長くても数十秒で、口座内の数百万元を一瞬で移動させることができます。銀行システムの協力がなければ、どうして可能なのでしょうか。したがって、これらすべては、中共こそが詐欺拠点の拡大と成功を可能にした根本的要因であることを示しています」  

呉氏はさらに、米国で被害者が増え続けている現状を踏まえ、米国は今後、この分野における国際的な法執行を強化し、越境犯罪の取り締まりを進めていくとの見方を示しました。  

ムレナール氏は、こうした中共側と深い関係を持つ巨大ネットワークは米国の安全保障に対する重大な脅威であり、逮捕や制裁だけでは十分に対処できないと指摘しました。そして、議会は「外国詐欺組織解体法」を速やかに可決し、これらの詐欺拠点を国家安全保障上の重大な脅威として位置づけるべきだと強調しました。 

 
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