米中のせめぎ合いの舞台は、もはや軍事・テクノロジー・貿易の分野にとどまりません。米国政府はこのほど、「相互主義の原則」を理由に、新華社の一部駐米記者のビザを取り消しました。分析によれば、今回の措置は、中国共産党(中共)が長年にわたり官製メディアを通じて海外で展開してきたプロパガンダ戦略を標的としたものとみられています。これは同時に、米国が中共に対する警戒と対抗姿勢を一切緩めていないことを示しています。
ヘグセス米国国防長官は、「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」の期間中、中共が軍事力の拡張を続け、インド太平洋地域の安全を脅かしていると公に警告しました。それと歩調を合わせる形で、ワシントンはメディア分野でも強硬な措置を打ち出しました。米国は最近、相互主義の原則に基づき、新華社の一部米国駐在記者のビザを取り消し、中共のプロパガンダ体制に対する強硬姿勢を改めて示しました。
今回の措置については、単なるメディア規制にとどまるものではなく、米国が長年抱いてきた中共の海外影響力工作に対する警戒感を反映したものとみられています。近年、米国政府は中共による情報戦、認知戦、対外宣伝活動を国家安全保障上の問題と位置付け、関連する対抗措置を継続的に強化してきました。
中国民主戦線ドイツ支部副主席 王守峰氏
「記者の本来の責任は、客観・公正・中立の立場で報道することにあります。しかし、中国には真の意味での記者は存在せず、実態は宣伝に過ぎません。中共の海外特派員はすべて、中共のために事実を歪め、虚偽のイメージを広める役割を担っています。さらに、スパイ活動を行い、民主社会のルールを損なう役割も担っています。これが中共(新華社)の記者の実態です」
実際、外国使節団としての登録義務化、在米人員数の制限、そして今回のビザ政策のさらなる厳格化に至るまで、近年の米国による中共の官製メディアへの監督措置は、段階的に強化されてきたと言えます。
時事評論家 李林一氏
「米国が新華社記者のビザを取り消したことは、極めて重要な意味を持っています。すなわち、米国は中共に対する対応を一切緩めていないということです」
分析によれば、最近は米中間で高官レベルの交流が再開されているものの、国家安全保障や戦略的競争に関わる核心的な問題において、米国の強硬姿勢に変化は見られません。
王守峰氏
「中国国内では、記者は報道や取材において中共の厳しい監視と制限を受けています。中には有罪判決を受けたり逮捕されたりするケースもあります。つまり、中国国内には報道の自由はありません。海外においても、彼らは取材・報道を行っているのではなく、スパイとして活動し、事実を歪め、中共を擁護しているのです」
一部の新華社記者のビザ取り消しは、米政府が中共の海外宣伝と影響力浸透に対抗するうえでの重要な一歩とみられています。軍事、経済、技術からメディア分野に至るまで、米国はより体系的な形で中共の脅威に対応しています。




