米国外国代理人登録法(FARA)に基づく資料から、中国共産党(中共)が米国国内でのロビー活動や宣伝に年間1億ドルを超える資金を投じていたことが明らかになっています。7月28日、米国のメディア関係者が、中共の統一戦線工作部門と関係する組織が長年にわたり、米国主要メディア関係者の中国訪問を手配し、米国社会の北京に対する見方に影響を与えようとしていたと明らかにしました。
「ウォー・ルームの共同司会者、ナタリー・ウィンターズ氏はこのほど、独自調査の結果を発表しました。調査によりますと、中共の統一戦線工作部門と関係のある組織は、米国主要メディアの関係者を長年にわたり中国へ招待し、中共のイメージ向上を図るとともに、中共に有利な情報が発信されるよう働きかけていたといいます。
招待された関係者には、ニューヨーク・タイムズ、CNN、NBC、ロサンゼルス・タイムズ、NPRなど、米国の複数の主要メディアに所属する人物が含まれていました。
ウィンターズ氏によりますと、招待された人の一部は、訪中日程の一環として、中共軍の基地など機密性の高い施設も訪れていました。こうした訪中日程は、中共統一戦線工作部門と関係する「中国能源基金委員会」が手配していたといいます。
台湾中原大学非常勤准教授 劉文斌氏
「中共の宣伝は、自らを良く見せるだけでなく、相手を悪く描くことも目的としています。そこには認知戦の要素が含まれ、米国人を悪者として描く言説も織り交ぜられています。米国国民に自国政府への不信感を抱かせます。最終的な狙いはなんですか。米国が中共への対抗に力を集中できない状態を長引かせることです」
調査によりますと、この組織は香港の元行政長官、董建華が設立しました。米国議会の超党派報告書はこれまで、中共統一戦線工作部門が海外の政財界やメディア関係者を長期的に取り込み、中共に有利な発言を促すことで、中共に対する国際社会の批判を弱めようとしていると警告してきました。
時事評論家 藍述氏
「中共は長年、西側諸国、とりわけ米国が抱いた『中共が政治体制を改革する可能性がある』との期待を利用し、米国社会に深く浸透して影響を及ぼしてきました。米国のメディア、特に左派メディアを取り込み、それらを通じて米国の世論や、中共に対する米国人の見方に影響を与えてきました。米国政府の判断を鈍らせ、中共の脅威に対する警戒を緩めさせることが狙いです」
専門家は、中共が1億ドルを超える資金をロビー活動や対外宣伝に投じてきたことに加え、米国主要メディア関係者の訪中を手配していた疑いも浮上し、浸透工作の実態が徐々に明らかになっているとみています。こうした動きについて、中共が西側社会の認識に影響を与え、国際世論を自らに有利な方向へ導こうとする統一戦線工作の一環だとの指摘があります。国際社会には警戒を強め、対策を講じることが求められています。




