気候変動で欧州北部のワイン生産急増、ベルギーは10年で4倍に

[ブリュッセル 6日 ロイター] – 気候変動に伴い、欧州北部でのワイン生産が急増している。ベルギー政府の統計によると、同国のワイン生産量は2006年以来4倍に増加。ブドウ栽培農地は、さらに急速に拡大している。

一方、味の好みにも変化が見られ、あるワイナリーのオーナーはロイターに、「20年前にはシトラスやレモン、グレープフルーツの味を思わせるワインが好まれた。今日では、ライチやパイナップルなどエキゾチックなものに近い味が好まれている。これは注目すべき点だ」と述べた。

ベルギー国内のブドウ栽培地面積は、2006年の72ヘクタールから2017年には約5倍の343ヘクタールに拡大した。

ブリュッセル自由大学の気象科学者ウィム・ティリー氏は、これは明確なパターンの一端だと指摘、「現在ブドウ栽培に適している地中海地域が、将来は適さなくなる方向に向かっている、またはどんどん適さなくなっている動向が、明確に見て取れる。一方、ベルギーなど欧州北部地域がブドウ栽培やワインの熟成に適するようになっていく」と述べた。

ティリー氏は、気候変動は全般に異常気象につながっており、ブドウ園に打撃を与える可能性があるとする一方、大半の変動は緩やかとしている。

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