【動画ニュース】広東省で病死した豚の肉が市場に大量流入

中国ではアフリカ豚コレラが依然として猛威を振るっており、各地では豚肉の価格が高騰しています。近日、ある記者が広東省仏山市の大型食肉加工企業に潜入した際、病死した豚に「検疫合格」の判が押され、広州市や仏山市などに流れていることを発見しました。

中国メディアによると、ある記者の潜入取材によって、仏山市の正規の食肉加工工場が病死した豚の肉を加工して販売していたことが発覚しました。本来なら無害化処理後処分するはずの病死豚に「検疫合格」の判が押され、出荷されていたのです。この工場からは1日あたり数千キロもの豚肉が広州市や仏山市の市場に流れ、正常な肉として売られていたとのことです。

広東省 曹さん
「病死した豚の肉は毎年出回っているが、アフリカ豚コレラ発生以降は特に多い。一部の闇業者については我々も耳にするので、食品安全問題を心配しちえる。アフリカ豚コレラが原因で豚肉価格が高騰し、物価が全体的に上がった。とにかく今はみなあまり買わなくなった」

今回不祥事が発覚したのは「仏山市里水鎮合誼肉聯有限公司」で、広東省政府から許可された標準化企業です。この工場には、毎日大量の病死した豚が運ばれてきますが、すでに変色した豚肉は一連の加工処理を経て正常な色の豚肉に変身します。記者が潜入していた際、病死豚を持ち込んだ人が100元の賄賂を工場の作業員に渡すのを目撃しています。

広東省 王さん
「米国産をボイコットし、ロシア産の豚肉を輸入したことが原因で、アフリカ豚コレラが蔓延している。豚肉が高くなり安全性に欠けている。食品安全問題が深刻だが、庶民は判断できない。金で検査結果などが買えるからだ。毒ワクチン問題も深刻で、どれも安全なものはない」

広東省の市民、王さんは、政府は環境保護を理由に、農家の家禽や家畜の飼育を禁止しているため、食肉の価格が高騰していると述べます。

広東省 王さん
「農民が飼っていた豚や鶏、羊などは全部殺処分され、大規模化された製品を買うしかない。彼らが市場を独占し、価格も話にならないほど高い。許可のないものは全部逮捕する。許可があるのは官僚と結託した企業で、高い利潤を維持するためには、市場を独占するしかない」

アフリカ豚コレラは昨年8月に遼寧省の養豚場で初の感染例が確認されてから、中国全土に爆発的に広がりました。地方政府が感染情報を封鎖した事に加え、適切な補償も行わず、経済損失を軽減するために病死した豚を売る農家が現れたため、アフリカ豚コレラの蔓延にさらなる拍車がかかりました。

中国メディアは12月3日、仏山市の警察や関連部門の調査の結果、事件に関わった19人が刑事勾留されたと報じました。

 
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