【武漢肺炎】一家6人が感染!自主的に隔離措置取れと?

中国湖北省武漢市では新型コロナウイルスの感染による肺炎が猛威を振るっていますが、一部の患者は確診判定を受けることもないまま死亡しています。これらの死亡者は新型肺炎の感染者や死亡者リストには入っていません。近日、武漢在住の親族6人が感染し、うち兄がすでに死亡したという海外在住の女性から話を伺うことができました。

海外在住の女性
「兄とはとても仲がよかった。私はもう涙も出ない」

匿名希望の海外在住のAさんによると、1月7日に兄が不明肺炎で死亡しました。妹も感染していて現在治療を受けているが重症だといいます。兄は生前、新型肺炎ウイルスの発生源とされる華南海鮮市場に立ち寄ったことはなく、かつ健康状況も良好だったのが、昨年年末に突然体調を崩し入院治療を受けていましたが、治療の甲斐なく死亡しました。

海外在住の女性
「兄が当時、武漢協和医院で救命治療を受けたが、医者は『抗生物質が全く効かない』と言っていた」

しかし、当局は発熱していないことを理由に、兄の死因を新型コロナウイルスの感染による肺炎と認めませんでした。したがって、新型肺炎死亡者の統計にも入っていないといいます。

海外在住の女性
「政府の書類を見ることができたが、多くの人は発熱していないと記されている。私の家族も発熱していない部類に入る。新型肺炎死亡者リストに入っていない。ただの『不明肺炎』扱いだ」

その後、兄の娘夫婦も肺炎に感染しましたが、大手病院からは空きがないとの理由で受け入れてもらえず、自主的に隔離措置を取るよう求められました。

海外在住の女性
「メイ夫婦は肺が両方とも感染し、後湖医院に行き、入院を求めた。その際、父親も不明肺炎で亡くなったと告げた。しかし、病院からは空きがないので、自宅に帰って自主的に隔離措置を取るよう言われた」

メイ夫婦は医者の指示通り、処方薬をもらいに外来に行くと、外来も患者であふれていたといいます。一方、二人の病状は悪化し続けているとのことです。

海外在住の女性
「メイが言うには、毎日朝9時に病院に行って並び、午後1時にようやく順番が来て注射を打ってもらう。どれほどの患者数でしょう?メイの夫はもう歩けなくなっている。非常に心配しているが、どこの病院も受け入れてくれない」

Aさんのメイ夫婦はその後、自主的に武漢の新型肺炎の指定病院の一つである「武漢市肺科医院」を訪れ、検査を求めました。しかし病院からは、他の病院で確診判定を受けた患者のみ受け入れると言われました。

情報によると、確診判定を受けるには、まず病院で診察を受けてから、病院のほうが武漢市衛生健康委員会に報告し、委員会が許可した病例のみが判定を受けられるとのことです。

海外在住の女性
「指定病院は全く受け入れない。他の病院で確診判定を受けた患者のみ受け入れると言われた。メイ夫婦曰く、他の病院と言われても、受け入れてもらえないのにどうやって確診判定を受けるのか?」

武漢の親族が治療も受けられず、病状が悪化の一途を辿っているため、Aさんは海外のSNSにこの状況について投稿しました。すると、中国の警察がメイ夫婦の自宅を訪れ、投稿を削除するよう求めたといいます。

海外在住の女性
「警察はメイに、あなたの叔母が海外のサイトに色々投稿しているようだが、削除するようにと言ってきた。私は別の目的はない。ただ入院させてほしいだけだ。これ以上家族を失いたくない。私たちも感染源なのだ」

Aさんによると、彼らは武漢市の市長ホットラインにも電話をかけ訴えましたが、いまだに何も変わっていません。これ以上入院できないのなら、首に彼らの状況を記したボードをぶら下げて、街頭で抗議するしかないと語りました。

 
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